米スチール・ダイナミクス、インディアナの薄板工場を伯CSNから440億円で買収

 米国電炉大手のスチール・ダイナミクス(SDI)は14日、ブラジルのCSN(ナショナル製鉄)からインディアナ州の薄板工場を買収すると発表した。買収金額は4億ドル(約440億円)で、7~9月期にも売買は完了する見込み。

 CSNは米子会社のCSNスチールを通じ同州テレホートで薄板のリロール事業を行っている。同工場は2001年にCSNが買収した旧ハートランド・スチールで、年産能力は酸洗および冷延ミルが100万トン、溶融亜鉛めっきラインが36万トン。

 現在、SDIの年産能力は1140万トンで、鋼板事業はバトラー工場(インディアナ州)、コロンバス工場(ミシシッピ州)と表面処理鋼板子会社のザ・テックス(ペンシルベニア州)がある。CSNスチールを買収すれば薄板工場では4カ所目、能力は840万トンへと拡大する。

 CSNはブラジル不況期に積み上がった有利子負債を減らすため、非中核事業の売却を進めている。今回、CSNスチールは手放すが、北米での鋼材輸入と流通事業は継続するとしている。

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