特例的に保証人免除も 12市町村の災害公営住宅 身寄りない被災者支援で

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 身寄りのない熊本地震被災者の住み替えを支援するため、災害公営住宅を整備する熊本県内12市町村が、連帯保証人を用意できない世帯は特例的に免除する方向で調整を進めている。仮設住宅の入居期限(原則2年)が経過する今月以降、転居する被災者の増加に備える。

 県住宅課によると、公営住宅への入居には原則、▽滞納家賃の補償▽入居者が死亡した際の家財処分-などを引き受ける連帯保証人が必要。今回は熊本地震に伴う特例措置で、連帯保証人を見つけられない場合、入居者本人と連絡が取れない際の緊急連絡先を登録すれば入居を認める。

 1人暮らしの高齢者支援などに取り組む熊本市のNPO法人「でんでん虫の会」によると、身寄りがない単身者にとって連帯保証人確保は生活を左右する問題の一つ。「連帯保証人が見つからず夜も眠れない、という相談は多い。緊急連絡先は必要でも、金銭補償を切り離せたことでハードルが下がった」と話す。

 12市町村のうち熊本市は、来年3月までに完成予定の310戸に加え、県が提供した県営住宅150戸を災害公営住宅として準備。連帯保証人免除に加え、入居者全員の敷金免除も決めた。同市住宅課は「仮設住宅の期限が迫る中、住まいに困る被災者を柔軟に支援したい」と話す。

 同市以外の自治体は宇土市、宇城市、阿蘇市、美里町、大津町、西原村、南阿蘇村、御船町、嘉島町、益城町、甲佐町。県は熊本市の支援策を踏まえ、「自治体間で対応に差が出ないよう、さらに調整を進める」としている。(松本敦)

(2018年5月16日付 熊本日日新聞朝刊掲載)

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