はしか流行 長崎県、注意呼び掛け ワクチン接種で予防を

 沖縄県や福岡県などで、はしかの感染が広がっている問題を受け、長崎県はワクチン接種を勧めるなど注意を呼び掛けている。
 はしかの流行は、3月に沖縄県を訪れた台湾からの観光客が発症したのが発端。国立感染症研究所は、9日現在全国12都府県で125人の感染を確認したと15日発表した。
 現在9人の感染が確認されている福岡県は15日、対策本部を設置。同日の初会合では、4人が病院の待合室での感染を疑われたことから、医療機関に院内感染の予防などを求めた。長崎県では今のところ感染は確認されていない。
 県医療政策課は1歳と小学校入学前に受ける2回の定期ワクチン接種と、不用意に人混みに入らないことが最大の予防になるとしている。感染が疑われる場合は、院内感染を防ぐために受診前に医療機関に伝えることを求めており「不明な点は同課や最寄りの保健所に相談してほしい」と話す。
 はしかは麻しんウイルスによる感染症で、空気を媒介して感染する。10~12日間の潜伏期間を経て高熱やせきが出た後、赤い発疹が全身に広がる。肺炎や中耳炎、まれに脳炎を合併し重症化することもある。
 同課は「(福岡県での感染報告が続くが)必要以上に怖がることはない。正しい情報を基に行動してほしい」としている。

© 株式会社長崎新聞社