「ハゲタカ」と呼ばれた英国新プリンセスの姉 ロイヤルウエディングに影

By 太田清

ロンドンのケンジントン宮殿で写真撮影に応じるヘンリー英王子(左)とメーガン・マークルさん=2017年11月27日(ロイター=共同)

 英王室のヘンリー王子(33)と米女優メーガン・マークルさん(36)のロイヤルウエディングが19日に迫る中、メーガンさんの家族を巡るごたごたがメディアを騒がせている。メーガンさんは17日、父親トーマスさん(73)が式に出席しないと声明で発表した。トーマスさんはロンドン郊外にあるウィンザー城の礼拝堂での式で、バージンロードを花嫁と歩くとみられていた。離婚した母親は出席予定。 

 最近心臓手術を受けたトーマスさんが「健康問題に専念する必要がある」というのが表向きの説明だが、自分が式出席の準備をする様子をパパラッチのカメラマンに撮影させて金銭を受け取ったとする「やらせ」の疑いが浮上したことから、式に出席することで王室に迷惑を掛けるのを避けるのが本当の理由との報道もある。 

 一方、メーガンさんの異母姉妹である元女優サマンサさん(53)=米フロリダ州在住=の言動も物議を醸している。英国のテレビ番組に出演したサマンサさんは、メキシコに住む父親がパパラッチに追いかけ回されている状況を訴え、パパラッチらを「ハゲタカ」と批判。これに対し著名な番組ホストが「あなたより大きなハゲタカはいないでしょう。メーガンさんをけなして、メーガンさんに関する本も書いているあなたが、どうやったら厚かましくもメディアのハゲタカについて話すことができるのか」と反論。さらに「テレビなどに次々と出演して、多額の金を稼いだ」とも指摘した。 

 英大衆紙サン(電子版)などによると、サマンサさんはヘンリー王子とメーガンさんのロマンスが報じられてから、たびたびテレビなどに出演。12年間、米カリフォルニア州で幼かったメーガンさんの面倒を見てきたと主張し、その際のエピソードなどを語ってきたが、一部メディアは、メーガンさんと暮らしたことはなかったと指摘した。 

 ここ10年はメーガンさんとの交流はほとんどなく、ロイヤルウエディングにも招待されなかったが、別のテレビ番組で「どうして招待されなかったのか理解できない。期待もしていないし求めてもいないけど」と英王室を批判。また父親の「やらせ」について別のインタビューで「父親の元気な姿を世界に見せるのが目的で、私のアイデア」と関与を認めたものの、「父親は 金銭を受け取っていない」と主張した。メーガンさんに対しては、財政的に困窮している父親を支援してこなかったと非難している。

 番組ホストに指摘された本は、サマンサさんが執筆中の自伝で、メーガンさんの幼少の時期のエピソードなどをつづったというが、タイトルは「プリンセス『でしゃばり屋さん』の姉の日記」。メーガンさんを「でしゃばり」と称したのは本心ではなく、かつてタブロイド紙がメーガンさんを「プリンセス『でしゃばり屋さん』」と呼んだことをからかって付けたタイトルだという。

 サマンサさんはトーマス氏の最初の結婚でできた子供で、メーガンさんは再婚後に生まれた。 (共同通信=太田清)

© 一般社団法人共同通信社