ガイド育成に意欲 「価値理解に必要」 知事

 中村法道知事は17日の定例会見で、世界文化遺産への登録勧告を受けた「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」(長崎、熊本の12資産)について、「資産の本当の価値を理解してもらうために、しっかりしたガイドが必要」と述べ、育成に意欲を示した。
 潜伏キリシタン遺産は、禁教期に信仰を継続した集落を中心に構成。一見しただけでは普通の農漁村のため、「潜伏キリシタンの信仰」という歴史的背景が見えにくい難点がある。多くの資産では集落内の重要地点を案内できるガイドの育成が遅れている。
 知事は「(集落内の教会は)今も信仰の場として使われている。観光との調整も必要」とした上で、来訪者向けの案内板や、資産の情報を提供する公衆無線LAN「Wi-Fi」の整備が必要との考えを示し、「お客さんを安心して迎えられるように万全の努力をしなければならない」と述べた。

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