米朝会談に暗雲? 北朝鮮が米韓共同訓練中止を要求

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5/18  FM93AM1242ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』今日の聴きどころ!②

北朝鮮が南北対話の条件として、米韓共同訓練の中止を要求
7:10~お早う! ニュースネットワークその1:コメンテーター宮家邦彦(外交評論家)

李善権 委員長 祖国平和統一委員会 崔輝 国家体育指導委員長 北朝鮮

ホテルを出る北朝鮮の崔輝国家体育指導委員長(左)と祖国平和統一委員会の李善権委員長=2018年2月10日、ソウル(共同) 写真提供:共同通信社

北朝鮮の機関が韓国を非難、会談を取り止め共同訓練の中止を要求

北朝鮮で韓国との窓口機関である祖国平和統一委員会の李善権(リ・ソングォン)委員長は17日夜、国営メディアを通じて韓国政府を非難する立場を示した。16日に予定されていた南北の閣僚級会談を急遽中止したことについて、対話を再開する条件として米韓の共同訓練の中止を要求している。

飯田)来月12日にはシンガポールで米朝首脳会談が行われますけれども、これも駆け引きの一環ということなのでしょうか?

宮家)結局、北朝鮮の非核化についての事前の準備が上手くいっていないということなのですよ。アメリカは完全、検証可能、不可逆的という厳しい条件をずっと出しているでしょう。北朝鮮の本音は段階的に、相互主義的にということなのですけれども、そのうちトランプさんはいなくなっちゃいますから。この部分は本質的な部分ですが、これが上手くいっていない。北朝鮮は理由として、米韓の共同訓練であると。これはこの前OKって言っていたじゃないですか。これはまだジャブです。これからどんどん打ち合いがあって、会談が6月12日に仮に開かれるとしても、直前まで相当小競り合いが続くだろうと思います。北朝鮮としては、アメリカの言うことを受け入れられない。現実問題として即時に非核化できるわけがないですから、ある程度段階的でないといけないとは思うけれども、常識的に考えたってIAEAの査察とか、アメリカと北朝鮮だけで決められるわけはないですから、専門家に見てもらわなければならない。そしたらNPTに戻らなければいけない。そういういくつかの諸条件をちゃんと実施できるのかといったら、中国にすがろうとしているのはその気がないからだろうと思うのです。まだまだ紆余曲折があって、アメリカがどの程度軟化するかを見ているわけですよね。

飯田)核放棄を完了させた後に見返りを与えたリビア方式をボルトン大統領補佐官が主張していましたけれども、これを考えないとトランプさんが示したというニュースが今朝入ってきました。

宮家)これもジャブですね。

飯田)柔らかく見せたりするということですか。

宮家)リビアと北朝鮮が同じではないのだから、リビア方式が使われるわけもない。北の方が遥かに核開発は進んでいるから同じである必要はありませんから、そういう形でジャブを返している。だから違うんだよとなだめたりしているのかもしれません。だけど本質の部分については全然降りてない。リビア方式はやらないからといって、全部OKなわけはないですから。

飯田)メールも頂いていまして、中原区「てっちゃん」さんから「米朝の開催の揺さぶり、これは中国も支持をしていましたよね。これは米中の通商協議も視野に入れて、有利に進めようと利用しているのでしょうか? 米朝会談、いまのままでは進展期待できないと思うのですが」ということです。

宮家)その通りですね。ただ、米中の貿易交渉というのは北朝鮮の核問題に比べたら、戦略的なレベルのものではないのですよ。私がアメリカか中国だったら貿易交渉は上手くやりたいとは思うけれども、じゃあそれが代替的かと言われれば決してそうではないです。中国がいま何を考えているかというと、北朝鮮がアメリカと組んで中国が何も知らないような段階で物事が進んでしまうのを恐れていると思うのです。中国は長い間外れていましたから。金正恩がやって来てやっと話ができる状況になったけれど、それは金正恩がある程度追い詰められた結果であり、中国が主導権をもう1回取り戻そうとする努力の一環ですから、貿易よりも戦略的な問題の中国の判断が重要だと思っています。

習近平 ドナルド トランプ

習近平とドナルド・トランプ(2017年11月8日)(習近平 – Wikipediaより)

日本とアメリカのように中国の核の傘に北朝鮮が入るという案

飯田)その中国に関連して、昨日か一昨日の毎日新聞の論説委員の方が、中国の核をシェアリングするような、日本がアメリカの核の傘の下にいるのと同じ、中国の核の傘に北朝鮮を入れる形という落としどころはあるんじゃないかというような書き方をしていましたけれども、その可能性はあるのでしょうか?

宮家)中国の核の傘の問題ですよね。要するに中朝の軍事同盟を再活性化するということですよね。そして核の保証をするということですけれども、核は中国が自分を守るために持っていたものだけれど、それをアメリカの核兵器に対抗する形で北朝鮮を守るために使うという動きに出るかどうか、もしそれが本当になるのだったら、中国の核戦略にとっては新しい状況だと思います。恐らく可能性は低いと思います。何故かというと北朝鮮は中国を信じていないから。

飯田)いままで金正恩体制になってから、あれだけバチバチやっていたわけですからね。

宮家)その前からですよ。過去の歴史を見れば、朝鮮民族が中国を信用するとはとても思えない。ですから北朝鮮は自分で核を持って中国に対しても牽制をしたいと思っていると思います。

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