「絶望」から生還した石川遼、復活のカギは“フルスイング”

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うっすら光が差してきた石川遼(撮影:佐々木啓)

<関西オープン 2日目◇18日◇小野東洋ゴルフ倶楽部(7,124ヤード・パー72)>

予選カットラインギリギリのトータル1オーバー・60位タイで決勝ラウンド進出を決めた石川遼は、初日とは打って変わり、明るい表情で報道陣の質問に答えた。その理由は、「右に曲がることが1回もなかった」と、どん底だったドライバーの状態に兆しが見えたからだ。

そのきっかけになったのが、バーディを奪った後半の5番だった。そこまで3バーディ・2ボギー・1ダブルボギーとスコアを落としていたこともあり、「予選通過が厳しい」ことを感じていた石川。そこで、取った策が「開き直り」だった。

「吹っ切れて、ドライバーをフルスイングした。無理に真っすぐ飛ばそうとせず、とにかく思い切り振りました」

すると、最近では感じられなかった鋭いショットが、しっかりとフェアウェイを捉えた。「これまでは、バランスの良いスイングをしようと思って、結果バランスが悪くなっていた。自分からバランスを取ろうとしてはいけないことに気づくことができた」という糸口がこの1打から舞い降りてきた。その後はノーボギー。1つスコアを伸ばしてホールアウトし 、予選通過ラインに何とか手が届いた。

「絶望的だった」という初日のラウンド後には、「2日目はドライバーをキャディバッグに入れるつもりはなかった」というところまで追い詰められていた。ドライバーを1度封印し、いま感じている違和感を払拭するためだった。しかし、「寝たら気分が変わった」と、やはり問題と向き合うことにした。すると、光が差し込んだ。

「本当に明日が楽しみです。3日目、最終日で6コずつスコアを伸ばせるようなゴルフをしたい」

そこには、どんな苦しい状況でも前を向き続けるいつもの石川の姿があった。絶望の淵から戻ってきた男が、本来の力を関西のファンに披露する。(文・間宮輝憲)

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