中国で続く「精神日本人」批判報道、根深い病巣、「教育体系が大きな試練迎えている」と危険視

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2018年5月18日、中国メディアで「精神日本人(精日)」を厳しく批判する報道が続いている。愛国主義を重視する習近平指導部は精日に神経をとがらせており、共産系紙は「今の教育体系が大きな試練を迎えていることも意味する」と指摘。中国社会に潜む根深い病巣として、危険視していることをうかがわせている。

中国では5月1日から旧日本軍などによる侵略を美化する行為を禁じる「英雄烈士保護法」が施行された。旧日本軍兵士のコスプレを楽しんだりすると、刑事処分が科される。

精日について、共産党中央委員会機関紙・人民日報系の環球時報はこのほど、「公共の視野に入り込んできた『精神日本人』をどう扱うべきか」とする復旦大学国際関係・公共事業学院の瀋逸准教授のコラム記事を掲載。瀋氏は「精日という言葉は少なくともある程度は、日本の帝国主義時代の対外拡張と植民地支配における特殊な政策との間に緊密な関連性を持つ」と定義した。

さらに「文化的価値により占領地の人々を洗脳し、既存の文化から切り離し精神的に日本人にすることだ。日本は台湾で『皇民化』と呼ばれる活動により、文化的な侵略と洗脳に成功し、台湾人の政治的・文化的価値観をゆがめた」と説明。「これは今でも深い痕跡を残しており時折、李登輝(元総統)ら極端な人物により示され、人々の注意を集めている」としている。

その上で「現在、精日現象がクローズアップされたのは、精日がネット空間を利用して個人の趣味の範囲を超え、公共の視野に入り込み始めるとともに、中国社会に存在する共通の価値観を過激に挑発しているからだ」と言及。「その背景は非常に複雑で、改革開放初期の経済格差による文化的なインパクト、経済成長中における国への正しいアイデンティティー形成に対する軽視、歴史虚無主義などへの有効な対処不足などが大きな要因になっている」として、「教育システムが厳しい課題に直面していることを示している」と訴えている。

一方、国営新華社通信系の時事問題誌・半月談は「精日分子は病気、しかも重症で治療が必要」との記事で、「特に人生の価値観が十分に形成されていない青少年は自分の焦りや不安、挫折や苦しみと見比べて、想像の中の日本のスマートさ、楽しげな雰囲気に憧れを抱くものだ」と分析。「そこから自分が良い生活を送れないのだから他人にだって良い思いはさせない。最大の屈辱で誰かを攻撃してやるという憎しみの感情が生まれ、かつて日本の侵略者に踏みにじられた民族の尊厳に思い至るわけだ」と述べている。(編集/日向)

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