カネミ油症50年 油症の経験 未来につなぐ 五島の式典 11月17日に

 五島市が事務局を務めるカネミ油症事件発生50年事業実行委員会(会長・下田守下関市立大名誉教授、8人)は18日、五島市内で会合を開き、50年記念行事の日程を11月17日とし、タイトルを「油症の経験を未来につなぐ集い」と決めた。
 集いは、同市三尾野1丁目の市福江総合福祉保健センターで開く。第1部の記念式典は、被害者や遺族の代表による犠牲者の追悼や献花。第2部は、▽医療と福祉(台湾油症患者らとの意見交換)▽被害者との交流▽食の安全と健康(調理実習)▽学び、伝える(市民による発表や意見交換)-の4分科会で油症問題を考える。
 関連行事として11月18日、被害者が多い玉之浦、奈留両地区を市民が訪れ体験談を聞く「現地交流会」も予定。下田会長は「被害者ではない市民も行ってみようと思えるような集い、取り組みにしたい」と話した。
 実行委は、油症問題の連続講座(6回)の初回を今月19日午後1時半、同センターで開く。下田会長が講師を務め、事件の経過や症状、救済運動の歴史などについて語る。

記念行事の日程やタイトルなどを決めた実行委=五島市福江総合福祉保健センター

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