避難に障害者初参加 長崎県諫早市で県総合防災訓練

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 大雨や地震を想定した本年度の県総合防災訓練が20日、諫早市八天町の本明川河川敷であり、警察や消防、自衛隊など69機関千人が、災害時の対応や連携を確認した。今回初めて身体や聴覚に障害のある人が、安全な場所への避難や初期消火訓練に参加した。
 県と諫早、大村両市の主催。訓練は、大雨・洪水警報と土砂災害警戒情報が両市に発令される中、橘湾を震源とするマグニチュード(M)6・8の地震が発生。家屋の倒壊や地滑り、多数の負傷者が発生し、電気やガス施設などに被害が出た-との想定で実施した。
 車両約90台、ヘリなど6機を投入。家屋や車両からの救出訓練をはじめ、諫早市とエフエム諫早などによる臨時災害放送局が初めて設置され、刻々と変化する情報を提供した。
 県ろうあ協会諫早支部の7人は、災害状況を伝える手話通訳者とともに、本明川に架かる仮設橋を渡って避難。会員たちは「放送だけなら聞こえない。字幕などの視覚的な情報や近所の人が身ぶりで伝えてくれたら助かる」と感想を述べた。
 身体障害者グループ「ロリーポップ・ネットワーク」のメンバーは、車いすに避難用の補助装置を付けて移動。濱上なぎささん(56)=長崎市=は「助けられる方も助ける方も、『重い』ということをよりリアルに体験できて有意義な訓練だった」と述べた。

消防団員らが身体や聴覚に障害のある人たちを安全な避難場所に誘導する訓練=諫早市、本明川河川敷