長崎県雲仙市の雲仙温泉街の旅館やホテルは、宿泊者が1年後の自分宛などに絵はがきを無料で送ることができる「湯~便絵はがき 温泉郵便局」を6月中旬から始める。絵はがきには、宿泊施設の外観や雲仙の見どころをデザイン。旅の思い出づくりを演出し、リピーター増につなげる。21日、長崎日大高の生徒約20人が温泉街を訪れ、下絵を描いた。
旅館などでつくる観光まちづくり会社「雲仙みらいかたる」が企画した。同温泉街にある10の宿泊施設に設置する「湯~便ポスト」には、絵はがきがすぐに配達される「普通郵便」と「1年後郵便」の投函(とうかん)口がある。絵はがきは約20種類以上のデザインで、計約2千枚を用意。宿泊客には1人1枚配り、一般客には1枚50円(切手代別)で販売する。
温泉街を訪れた同校デザイン美術科の生徒らは、雲仙地獄といった観光地のほか、レトロなたたずまいが残る旅館や商店街などお気に入りの場所を見つけて思い思いに描いた。同校1年の酒賀(さが)日奈子さん(17)は「立ち上る湯けむりに温泉街らしさを感じた。雲仙の魅力が伝わる絵にしたい」と絵筆を走らせた。下絵は持ち帰って着色するなどして完成させる。
「雲仙みらいかたる」の福田努企画委員長は「ネットやメールにはない絵はがきが持つアナログの温かさを生かし、旅行の記念をしたためてほしい」と話した。
1年後の自分へ「湯~便」いかが 雲仙温泉街、6月から新企画 長崎日大高生が下絵
- Published
- 2018/05/22 00:00 (JST)
- Updated
- 2018/12/10 15:14 (JST)
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