核問題会合に北朝鮮参加 長大レクナ、露で開催

 長崎大核兵器廃絶研究センター(RECNA(レクナ))は21日、ロシア・モスクワで31日から2日間開かれる核問題の専門家会議「北東アジアの平和と安全保障に関するパネル」の会合に、ロシア駐在の北朝鮮外交官が参加すると発表した。朝鮮半島の非核化を含めた北東アジアの平和と安全保障に関連し、北朝鮮の見解を示すとみられる。
 会合はレクナの呼び掛けで2016年に始まり、今回で3回目。モンゴルで開いた昨年の会合でも北朝鮮側に参加を呼び掛けていたが、直前にキャンセルとなった。今回実現すれば初めてとなる。
 北朝鮮の外交官は、在ロシア北朝鮮大使館のキム・ジョンギュウ参事官と、オ・チョルジン一等書記官の2人。このうち参事官が北東アジアの平和と安全保障、信頼醸成をテーマとする31日の分科会に出席し、何らかの見解を示すとみられるが、自由討議での議論に加わるかどうかは不透明という。分科会にはレクナ初代センター長の梅林宏道氏に加え、米国、韓国、ロシアの識者らが参加する。
 会合全体には約50人が出席し、核保有国の核戦略見直しや核兵器禁止条約などについて意見交換。すべて非公開で、終了後に議長声明を発表する。レクナは6月7日、長崎大で報告会を開く。

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