トロロッソ・ホンダのガスリー「不運に見舞われ続けたモナコ。F1ではいい結果を出したい」

 トロロッソ・ホンダF1チームのピエール・ガスリーは、第二のホームであるモナコGPで良い結果を出せればうれしいと語った。
             

 今年フランスGPがカレンダーに復活するが、これまでフランス人ドライバーたちはモナコGPをホームグランプリとみなしていた。F1マシンでここを初めて戦うガスリーは、モンテカルロのコースは大好きではあるものの、過去にジュニアカテゴリーで走った際には運に恵まれなかったと述べている。

 ガスリーはGP2時代、モナコでは14位、10位、15位、13位と、すべて下位に終わっている。

「ジュニア・フォーミュラ時代、モナコではあまり運に恵まれなかった」とガスリー。

「まるで僕のそばに黒猫がいるみたいに、常にクレージーな状況になるんだ。今年はそうはならないよう願っている。このコース自体は大好きだからね」

「予選に関しては、ここは一年で一番エキサイティングな場所だ。時速300kmで、常にウォールから10センチのところを走りながら、パフォーマンスを追求するんだ。少し余計にプッシュすると、それが違いにつながる。ミスは一切許されない。ブレーキングが1メートル遅れたり、1メートル突っ込みすぎたりワイドになったり、直進してしまったりすると、もうウォールのなかだ。すごくエキサイティングだよ」

「モナコの予選が大好きだ。レースでは辛い部分がある。オーバーテイクが難しいから、戦略にすべてがかかってくるんだ。最後までずっと集中を保つ必要がある。終盤になって、もう勝負が終わったと思っても、誰かがミスをして、チャンスが訪れるかもしれないから、そういう場合に備えておかなければならない。前にいるのが自分よりもずっと遅いマシンでも、ドライバーの防御がうまければ、なかなかオーバーテイクできないから、少しいらいらすることもある。すごく難しいよ」

「ここはドライバーの力によって差が出るといわれているけれど、コース特性やバンプを考えれば、いいマシンを用意することも重要だ。ただ、優れたドライバーならそこからさらにコンマ1、2秒を絞り出せるんだ」

「週末を通して路面が改善していくから、慎重に対処しなければならない。慌てることなく、少しずつ改善を重ねていき、土曜午後に自分自身のなかで最速の状態になることを目指す。本当にクレージーなコースで、僕らが時速300kmで走る場所も、レースが終わって、日常に戻れば、時速50km以下で車が流れている。ここの道はF1のスピードで走るようにはできていない。でも僕は、ここを走るのが大好きだし、走っているとアドレナリンが出るんだ」

「モナコGPではレース以外にもいろいろ素晴らしい要素がある。パーティーのような雰囲気が素晴らしい。皆が心から楽しんでいるんだ。ドライバーとしては、日曜にいい結果を出したら、余計に楽しい気持ちになる」

「長年、モナコは僕らフランス出身のドライバーにとってホームレースという位置づけがされてきた。今年はポール・リカールでフランスGPが開催されるから、第二のホームレースということになるね」

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