【MLB】今季イチロー“現役復帰”の可能性は? カノ出場停止でファンから待望論

マリナーズ・イチロー【写真:Getty Images】

カノ不在でゴードンが二塁に復帰、外野が1枠空いたが…

 イチローが会長付特別補佐に就任し、今季公式戦に出場しないと発表した矢先、マリナーズに衝撃が走った。オールスター出場7回の主砲ロビンソン・カノ内野手が薬物規定違反で80試合の出場停止処分に。カノは出場停止期間終了後であっても今季プレーオフと球宴には出場できない。

 不動の二塁手がいなくなり、マリナーズの戦力編成に大きな影響が及んでいる。オフにマーリンズからトレード移籍し、外野手にコンバートされたディー・ゴードンが昨季までプレーした二塁手に復帰。ゴードンはマーリンズでイチローの同僚としてプレーし、ゴールドグラブ賞を獲得した名手でもある。

 では、ゴードンが抜けた外野はどうなるのか。好調を維持しつつも激動のマリナーズで、ファンからイチロー復帰待望論が浮上しているという。MLB公式サイトが報じている。

 MLB公式サイトで番記者を務めるグレッグ・ジョンズ記者は、恒例のファンとの質疑応答企画を実施。そこには「背番号51」の復活を期待する質問が寄せられた。

「ディー・ゴードンの二塁復帰に伴い、私たちは今季イチロー・スズキが再びプレーする姿を見る機会はありますか?」

 この質問に対し、ジョンズ記者は「イチローが今季マリナーズでプレーすることはありません」と断言した。その理由として「MLB規約ならびにイチローとマリナーズとの間で結ばれた合意により、彼は2018年にマリナーズのロースターに入ることはできません」と説明。ゴードンの二塁復帰でセンターの定位置が空いても、ルール上の問題でイチローは“現役復帰”できないという。

 また、イチローは「今季他の球団と契約を結ぶことは可能」だが、ジョンズ記者によると「イチローはそれを望んでいないとマリナーズに対して示唆しています」という。つまり、マリナーズであれ、他球団であれ、いくらファンが望んでも、今季イチローがプレーする姿を目にするチャンスは極めて低そうだ。

 2001年シーズン以来のプレーオフ出場を狙うマリナーズは、現在ア・リーグ西地区で2位と好位置につける。イチローが会長付特別補佐に就任する要因となった外野手過多は、ゴードンの二塁復帰で解消されることになったが、背番号51が今季再びチームを救う活躍をする機会は訪れないようだ。

(Full-Count編集部)

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