バルガスがメッツで初めての好投 嬉しい今季初勝利

【マーリンズ0-2メッツ】@シティ・フィールド

「メッツ史上最悪の先発投手」との呼び声すら聞こえ始めていた昨季のア・リーグ最多勝投手、ジェイソン・バルガスが5回無失点の好投でようやく今季初勝利をマークした。バルガスはマーリンズ打線を相手に3回まで打者9人をパーフェクトに抑え、5回表一死一、二塁のピンチも連続三振で脱出。5回裏の攻撃で代打を送られたため、5回86球で余力を残して降板となったものの、後を継いだ5人のリリーバーが無失点リレーを展開し、バルガスにはメッツでの通算6先発目にしてようやく嬉しい初勝利が記録された。

35歳のバルガスは、2007年にメッツでのプレイ経験があり、2先発で0勝1敗、防御率12.19という成績が残っている。その後マリナーズでメジャー定着を果たし、エンゼルスを経てロイヤルズへ移籍。昨季は自己最多かつリーグ最多タイの18勝をマークし、総額1600万ドルの2年契約で10年ぶりにメッツへ戻ってきた。ところが、今季は右手有鉤骨の骨折で出遅れ、4月末に戦列復帰を果たして3試合に先発したものの0勝3敗、防御率13.86の大乱調。「メッツでは勝てないのではないか」という本気かジョークかわからないような声も聞こえていたが、メッツでの初めての好投で周囲の雑音を見事にシャットアウトした。「ようやくバルガスらしいピッチングを見せてくれたね」とミッキー・キャラウェイ監督は嬉しそうに話していた。

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