先日発表されたスペイン代表メンバーの中に、チェルシーFWアルバロ・モラタの名前はなかった。モラタは昨夏レアル・マドリードを離れ、チェルシーに移籍する道を選択。これはFWカリム・ベンゼマの2番手という立場から脱却し、チェルシーで真のスターターになることが目的だった。その先にロシアワールドカップ行きがあると信じていたはずだ。
しかし、結果は落選。チェルシーでは移籍当初こそ良いペースでゴールを決めていたが、後半戦からはオリヴィエ・ジルーに居場所を奪われることもあった。これではベンゼマの2番手だった頃と状況が変わらない。結果を見ればモラタのチェルシー行きは失敗したことになる。
スペイン『MARCA』は、レアルに留まっていれば落選という結果にはならなかったのではないかと見ている。今回スペイン代表監督のフエン・ロペテギはレアルから計6選手を招集している。セルヒオ・ラモス、ダニエル・カルバハルなどチームで絶対的な地位を築いている選手もいるが、ルーカス・バスケス、マルコ・アセンシオ、ナチョ・フェルナンデスはジネディーヌ・ジダンのファーストチョイスというわけではない。イスコですらそうだ。それでも彼らはスペイン代表に選ばれた。
バスケス、アセンシオ、ナチョはモラタが在籍していた昨季も2番手、いわゆる「Bチーム」の選手だった。それでもレアルは今季もチャンピオンズリーグで決勝まで進むなど、質の高いサッカーを展開している。一方でチェルシーは優勝争いからは早々に脱落し、チャンピオンズリーグ出場権まで失った。レアルでベンゼマのバックアッパーだった方がロペテギから信用してもらえたのではないかと同メディアは見ているわけだ。
あくまで結果論だが、モラタは昨季ベンゼマから1番手の座を奪うほどの活躍を見せていた。それでもベンゼマはクリスティアーノ・ロナウドの能力を最大限引き出せるなど様々な意見があり、そう簡単に序列はひっくり返らなかったかもしれない。しかしモラタはレアルのスタイルにきっちり適応できており、チェルシーへ無理に移籍する必要はなかったのかもしれない。
●theWORLDオフィシャルニュースサイトが、サクサク読めるアプリになりました!
Android版はこちら
https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.theworldmagazine.www&hl=ja