空き家活用し平戸にゲストハウス 「歴史を体感できる宿に」 元市職員の松本さん

 長崎県平戸市岩の上町の行政書士、松本和之さん(64)が同町に「ゲストハウス シーサイドひらど」をオープン。宿泊料金と別料金でシーカヤックも楽しめ、松本さんは「海、山の美しいコントラストや、城下町として栄えた平戸の歴史を体感できる宿にしたい」と抱負を語る。
 同市出身の松本さんは、市職員として37年間勤務。観光商工課にも所属した経験から来訪者に行き届いたもてなしをすることで、古里の魅力を伝えたいという構想を抱いていた。一方で市内には空き家が1273戸(2015年度現在)あり、活用していかなければ今後、治安を含む生活住環境の悪化を招きかねないと懸念していた。
 昨年、中の崎地区に築約40年の中古物件があることを知り、温めていた構想を実行に移した。ゲストハウスは、目の前に平戸瀬戸が広がり平戸大橋も望める。木造2階建て約140平方メートルに和室4部屋と風呂、トイレ、宿泊者が利用できる調理場、食堂も完備する。
 宿泊は1日10人限定で素泊まり1人3456円(税込み)から。シーカヤック体験は3時間3千円(同)。松本さんは「帰省や家族旅行などで気軽に泊まれる、身近な宿泊施設になればうれしい」と話した。問い合わせは松本さん(電0950・22・4186)。

「ゲストハウス シーサイドひらど」をオープンした松本さん=平戸市岩の上町

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