Jetoptera社、航空機を開発、小型VTOLから空飛ぶ自動車までの構想 [Xponential2018]

JetopteraがXponetial2018でコンセプト発表したJ2000は、時速200マイル(約320km/h)で飛行し、垂直離着陸が可能なフライングカー。同社が開発したガスジェネレーターを増強した革新的な流体推進システムにより、プロペラよりも高速で、ターボジェットよりも低騒音な飛行を目指す。

 

すでに、いくつかの試作モデルによるテスト飛行を実現しているが、今回のAUVSI Xponentialイベントでは、実際の流体推進システムの展示と、J2000のコンセプト動画を公開した。新開発の推進システムは、小型ターボジェット機と比較して推進効率を10%以上も向上させ、燃料消費量を10%以上は低減する。また、ターボファンやターボプロップに比べて重量が約30%節約され、複雑さも大幅に軽減される。この推進システムと統合された機体は、ホバリングとVTOLが可能になる。

公開された動画によれば、J2000は機体の前後に2基ずつの流体推進システムを備え、離着陸時には下方に噴射する。空中では、前方の噴射口を格納し、後方の推進システムだけで飛行する。Jetopteraでは、J55という試作モデルの試験飛行は完了しているが、J2000の実現に向けて、何段階かの機体が計画されている。

Jetoptera社の製品は航空機が離陸する際の最大推進力が特徴だ。最小型のJetoptera55でも、最大およそ25kgのpart107に属する。この総重量要件を満たすため、駆動システムではなくターボジェットを動力とするほか、革新的な機体デザインのおかげもあり、高速度を実現している。

駆動システムを搭載した最小の航空機はJetptera110だ。同社の技術は荷重配分比、推力配分性能、デザインのシンプルさに対して優れた推進力を維持しながらもおよそ2270kgf超の離陸推進力にまで拡張が可能である。これにより最高の製品として最大で4席を有するJetoptera4000も提供できるのである。

DENIS DANCANET氏によるXponetntialスタートアップのイベントでのピッチ

■Jetoptera55

仕様

Part107 UAS性能*

* 最大総重量:24.9kg

* ペイロード容量:2.2~6.8kg

* Max Alt:400フィートAGL(geo preset)

最大航続時間:30分

* 最高速度(向かい風30ノット時):87ノット

スタンダード

* VTOL+ホバリング

* 2xP160 R×i Jetcatターボジェット

* フタバハンドコントローラー

* ナビゲーションライト、ストロボ

オプション

* PING-200sr MODE S ADS-B応答装置

* UAV Factory Ground Control Station

最高速度、2.2kgペイロード積載時

政府販売品性能

* 最大総重量:24.9kg

ペイロード容量:2.2~6.8kg

* Max Alt:33000フィート MSL

最大航続時間:20~30分

* 最高速度(向かい風30ノット時):250ノット

スタンダード

* VTOL+ホバリング

* 2xP160 Rxi Jetcatターボジェット

* UAV Factory Ground Control Station

* バックアップフタバハンドコントローラー

* ナビゲーションライト、ストロボ

オプション

* 従来品またはSTOL

* PING-200sr MODE S ADS-B応答装置

*最高速度、かつ/あるいは6.8kgペイロード積載時で30分 最高速度未満、2.2kgペイロード積載時で20分

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