94万円で雲仙1年移住権 雲仙△フェス「返礼品」にプラン用意 8月11日の山の日へ準備着々

 「94万円で雲仙温泉に移住できます」-。8月11日(山の日)に、長崎県雲仙市の同温泉街である野外イベント「雲仙△(サンカク)フェス」実行委が、クラウドファンディングを活用したユニークな返礼品を用意した。会場準備も着々と進み、実行委は「フェスを通じて雲仙を知ってもらい、移住促進にもつなげたい」と意気込む。
 「雲仙△フェス」は、同温泉街の若手でつくる雲仙青年観光会が実行委をつくり、昨年初めて開催。「集う人たちみんなが自然・温泉・音楽を楽しむイベント」をテーマに、約20組のアーティストが出演し、木登り体験や雲仙の食を提供する約30のブースを展開。県内外から約千人が自然の中で音楽などを楽しんだ。
 2年目の今年は、資金調達に活用するクラウドファンディングの返礼品として「雲仙温泉に1年間移住できる権利・94万1500円」のプランを用意。住居は同温泉街の空き家を活用し、金額には1年分の家賃と光熱費を含む。同観光会が行う月1回の懇親会にも無料で参加でき、実行委は「食費さえあれば、雲仙での生活は何でもサポートします」としている。
 資金調達に加え、会場となる白雲の池キャンプ場の準備も進む。24日は、実行委メンバーらが会場周辺の側溝にたまった泥などを除去した。市来勇人実行委員長は「雲仙の魅力を感じてもらえるイベントにしたい。住みたいと思ってくれる人が増えてくれたらうれしい」と話した。
 クラウドファンディングの申し込みは、同フェスのホームページで6月14日まで受け付けている。

「△フェスを機に雲仙を知ってほしい」と話す市来さん=島原市平成町、カフェ「カタコト」
側溝にたまった泥を除去するメンバーら=雲仙市、白雲の池キャンプ場

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