「少年A」を題材にした犯罪ヒューマン映画『友罪』

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映画『友罪』

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映画評論家・秋本鉄次のシネマ道『友罪』

配給/ギャガ TOHOシネマズ新宿ほかにて5月25日より公開
監督/瀬々敬久
出演/生田斗真、瑛太、夏帆、山本美月、佐藤浩市ほか

面妖な題名だが、もちろん造語である。薬丸岳の同名小説の映画化で、“少年A”の事件と呼ばれ、1990年代を震撼させた『神戸連続児童殺傷事件』がモチーフになっている。もちろん、そこから切り離して、独自の見解の“その後”を描いているところが興味深い。

ジャーナリストの夢破れた益田(生田)は食い詰めて、町工場に見習いで働き始める。同じ日に入ってきた鈴木(瑛太)は、他人との交流を拒むような青年だったが、次第に益田とは打ち解ける。やがて、鈴木がかつて日本中を騒がせた“少年A”の大人になった姿であることを知るのだが…。

元殺人者の青年との奇妙な友情、そして葛藤が丹念に描かれる。やるせなく、もどかしい気持ちにもなるが、そこを乗り越えると、瀬々監督の祈りにも似た思いが伝わってくるはず。まるで死に場所を探しているような、殴られてもヘラヘラ笑って無抵抗な“少年A”を演じる瑛太が不気味だけど、切ない。

 

ボロボロに凌辱される夏帆

とはいえ、興味がついつい女優に、それもエロス・シーンに目が行ってしまうのが、ボクの悪いクセ。ロクな死に方しないかね。今回はご贔屓女優の夏帆だけに見逃せない。鈴木が知り合ったOLの美代子を演じたのだが、元カレにAV出演の過去をバラすと脅され、DVも受けていて、逆上した元カレにAVを流出されてしまうのだ。

「コイツ絶対あのコだぜ」と町工場の連中が騒ぎ出すその映像内容が過激で、セーラー服で監禁される“凌辱もの”の1本。演技とはいえ、正常位で無理矢理突かれ、苦しそうな喘ぎ声を上げる。脱ぎこそないもののセーラー服の上から“隠れ巨乳”とウワサされる胸を強引に揉まれるシーンもある。

さらには元カレが送り込んだ暴漢2人に襲われもする。マンションの部屋に突き飛ばされ、1人に羽交い締めにされ、もう1人がズボンをズリ下げ、レイプに及ぶあたりも迫真力たっぷり。これまでも『箱入り息子の恋』(2013年)、『ピンクとグレー』(2016年)などエロスシーンにも挑んできた夏帆だが、凌辱でボロボロになるシーンは初めてで、まさに渾身の体当たり演技といえるだろう。夏帆ファンとしては痛々しくて正視に耐えないほどだが、女優として“越えなければならないハードル”の1つだと思う。

この作品、サイド・ストーリーとして、交通死亡事故を起こした息子の贖罪に努める父親役を、佐藤浩市が地味に熱演している。その疲弊した白髪姿に、同じ中高年世代として心痛めた次第だ。