日立金属、マルチマテリアル技術開発でアルミ・CFRPホイール試作

 日立金属は自動車軽量化ニーズに対応し、異素材同士を接合して提案するマルチマテリアル技術の開発の一環として、アルミとCFRP(炭素繊維強化プラスチック)を用いた自動車用ホイールを試作した。CFRPは強度・剛性に優れながらも軽いことが特長。試作品は外周の枠部分にCFRPを、枠を支えるスポーク部分にアルミを用いている。マルチマテリアル技術開発に関する試作品の第一弾として製作した。

 同社では鋳鉄・アルミのラインアップに新たにCFRPを加え提案の幅を広げる研究に注力。市場のニーズに応じた素材を提案するマルチマテリアル技術で構造用部品の軽さを追求している。今後は異素材の接合などでさまざまな技術開発を推進。アルミホイールについてはCFRPとアルミの組み合わせで、将来的に20%以上の軽量化を目指している。またホイール以外の自動車部品に関してもマルチマテリアル技術の開発を強化する。ホイールの試作品はきょう25日までパシフィコ横浜で行われている、人とくるまのテクノロジー展で展示している。

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