F1王者のベッテルとハミルトン、ザウバーF1で奮闘する新人ルクレールの才能を高評価

 4度のF1チャンピオンであるセバスチャン・ベッテルは、アルファロメオ・ザウバーのルーキーであるシャルル・ルクレールにはフェラーリでレースをするポテンシャルがあると主張し、将来彼をフェラーリに迎えることを歓迎するという。

 ルクレールは昨シーズンのF2でライバルたちを寄せ付けない強さを見せ、フェラーリは彼をカスタマーチームのザウバーへと昇格させた。直近の2戦ではポイントを獲得しており、アゼルバイジャンGPでは特に印象的なパフォーマンスを発揮して6位でフィニッシュしている。

 ベッテルとしては、20歳のルクレールにはフェラーリでのシートを獲得できるポテンシャルがあると考えている。

「もうひとりのチームメイトの契約をするのは僕ではないから、マウリツィオ(・アリバベーネ/チーム代表)に聞いてみるべきだ。僕はいいんじゃないかと思うよ」とベッテルは水曜の記者会見で語った。

「彼を持ち上げるのは、最もなことだと思う」

「もし彼を売り込まなかったら、他に誰を売り込めるのか僕には分からない。すべてのカテゴリーを経て、F1といういるべき場所に来たんだ」

「彼が長く活躍するだろうことは、はっきりしている。これまでのレースで彼はチャンスを活かし、ポイント圏内に届かないようなマシンでポイントを獲得してきた。彼は今の時点で、できることのすべてをやっている」

 ベッテルの最大のライバルであり、同じく4度の世界チャンピオンであるルイス・ハミルトンもこの記者会見に同席していた。ハミルトンはルクレールのパフォーマンスに、同様に感銘を受けたことを認めている。

「ここ数年に彼が経験してきたことや、やり遂げたことを見てきたけれど、素晴らしいものだった」とハミルトンは語った。

「チーム代表やエンジニアたちと一緒に下位カテゴリーのレースを観ている。僕たちは頭角を現そうとしている、才能のきらめきを常に探しているんだ」

 またハミルトンはルクレールの実績を強調し、彼は自身の並外れた才能を手に、ふさわしい場所にいると主張している。

「F1はモータースポーツの最高峰のはずで、世界中の最高のドライバーたちがいるべきなんだ」

「でも正直なところ、世界中のすべての国から100パーセント最高のドライバーが集まっているとは言えないだろう。本物の才能のある若手が現れて、自分の道を切り開いているのを見るのは本当に素晴らしいことだ」

「彼は素晴らしい実績を出すポテンシャルがある。過去何年かに現れた若手の誰にも見られなかったものだ」

「結局このスポーツはお金がかかるから、非常に難しい。最も才能があり、かつ資金もあるドライバーはそうはいない。でも本当に才能がある若手が出てくるのを見るのは素晴らしいことだよ」

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