「リヴァプールがCL決勝でレアルに勝つための5つの策」

今夜行われるリヴァプール対レアル・マドリーのUEFAチャンピオンズリーグ決勝。

ここでは、『sportskeeda』による「リヴァプールがレアルに勝つための5つの策」を見てみよう。

海外の日本代表最新情報、Jリーグ超ゴールはこちら

サイドバックの裏を突く

レアル相手に最もつけ込みやすい方法から始めよう。

世界で最も致命的なウィンガーであるムハンマド・サラーとサディオ・マネを擁するリヴァプール。その一方で、ダニ・カルバハルとマルセロは最も効果的なサイドバックだ。

ジネディーヌ・ジダン監督は、サイドバックを上げて攻撃に参加させることを好む。そして、前線の3人はサイドバックが上がってくるためのスペースを作るためにコンパクトになることがままある。

マルセロとカルバハルは素晴らしいオーバーラップを見せるが、それによって守備面で多くのことが放置される。

2人のサイドバックが空けるスペースは対戦相手からターゲットにされており、そこを相手ウィンガーたちに使われることで失点の多くが生まれている。

そして、これを有効活用するのに最もいい“装備”をしているチームがリヴァプールであることに疑いはない。決勝でレアルの成功のカギを握っているのは、マルセロとカルバハルと言っても過言ではないはず。

何度もカウンターを仕掛ける

前項で触れた通り、レアルはサイドバックのオーバーラップを頼りにしており、得点の多くもそこからのクロスや賢いウィングのプレーから生まれている。

ただ、そうすることでレアルがシステム上のバランスを欠くこともしばしばだ。ポゼッションを失うとすぐにその影響を受ける。

クロスに依存しているレアルはどちらかのサイドに人を寄せることが多いが、これがシステムを混乱させる。そして、両サイドバックが高い位置にいるために、相手はカウンターのための時間とスペースを得る。

また、レアルはMFとDFライン間に大きなギャップができることも多く、カウンターを受けた際にはコンパクトさを欠くことになる。

リヴァプールは最大限にそれを活用してレアルを叩くために効果的かつ正確にカウンターをする必要がある。彼らにはカウンターフットボールをやるための最高の選手が揃っているはずだ。

ロベルト・フィルミーノがポゼッションを取り戻すために深い位置に落ち、サラーとマネのためのスペースを作る。もしレアルが相手に素早いカウンターを許すならば、長い夜を経験することになるだろう。

カゼミロを狙う

カゼミロはオフザボールの仕事においてレアルにとって重要な存在だ。だが、それと同時にポゼッション時にはミスをする傾向にもある。

彼はボール保持においてはエキスパートだが、雑なファーストタッチとポジショニングへの意識が欠けている。それによって近年のレアルは痛い代償を払ってきた。

リヴァプールは彼をターゲットにして、絶えずプレスをかけなければいけない。このブラジル代表MFはミスをしがちで、パスにおいてはそれほど効果的ではない。リヴァプールが王者レアル相手につけ込めるエリアだ。

カゼミロはプレッシングをかけてくるチーム相手には効力が落ちるために、ジダン監督はユーヴェ戦では前半のみで交代させたし、バイエルンとの2ndレグではスタメンから外した。

とはいえ、キエフでの決戦では先発するはずだ。リヴァプールとしては彼をターゲットにして、決定機を作り出すためのチャンスとなるかもしれない。

フィルミーノとサラーのポジションチェンジ

マンチェスター・シティに支配されたCL準々決勝。右SBトレント・アレクサンダー=アーノルドは、ダビド・シルバとルロイ・サネによって数的不利にさらされた。右WGのサラーがハーフラインに留まっていたからだ。

レアルはここを突こうとしてくるだろう。トニ・クロースがマルセロと組んでアーノルドをかわし、危険なクロスを入れようとすることによって。

対するリヴァプールが使える策略は、フィルミーノとサラーがポジションを入れ替える流動的なシステムを持つことだ。

これは攻守にわたってうまく機能しうる。

オフザボールでは、フィルミーノが攻め上がるマルセロを追走して牽制し続けることが可能。そして、攻撃面ではカウンターの際に、スピードに脆さも見せているセルヒオ・ラモスとの1vs1の機会をサラーが得ることだろう。

中盤のラインを高く設定する

レアルは今季のCLでトッテナムとユヴェントスに敗れている。どちらの敗戦も相手から中央またはサイドでプレッシングを受けたことによるものだ。

スパーズは3-5-1-1のフォーメーションで中盤を固め、一方のユーヴェはレアルのサイドを狙った。どちらの戦略もレアル撃破という結果に結実した。

リヴァプールは高い中盤のラインを展開することでこれを再現できる。

ボールを持っていない時には、4-5-1のフォーメーションに移行。MFの3人はモドリッチとクロースにプレスをかけ、2人のウィンガーは相手SBをチェックし続ける必要がある。

レアルのいい攻撃の多くは左から展開される。リヴァプールはボールが相手のウィングか狙うべきカゼミロに渡った際、前線から一体となったゲーゲンプレッシングをかければ、相手のポゼッションをロストさせることができうる。

この戦術が機能するためには、ヘンダーソン・ミルナー・ワイナルダムのトリオが最初から優位に立たなければいけない。ASローマやシティ戦でやったように。

クロースとモドリッチに出来る限りボールを持たさないことができれば、このマエストロたちを試合を決定づけることから遠ざけることができるだろう。

© 株式会社ファッションニュース通信社