プロ野球、新加入選手たちに“5月病”は関係ない!? 5月に入り成績が上昇

オリックス・田嶋大樹【画像:(C)PLM】

オリックスドラ1ルーキー・田嶋は5月の月間防御率1.88をマーク

 4月に進学した学生や入社した社会人、人事異動した社会人など5月頃に見られる“5月病”。プロ野球界は、ルーキー、新外国人をはじめ、FA、トレードで移籍してきた選手たちが、5月も変わらず活躍している選手が多い印象だ。

 オリックスのドラフト1位ルーキー・田嶋大樹投手はプロ初登板となった3月31日の福岡ソフトバンク戦でプロ初勝利を挙げると、4月終了時点で3勝1敗、防御率4.37の成績を残した。5月に入ると、6日の福岡ソフトバンク戦は6回2失点で4勝目、13日の楽天戦で敗戦投手になったが、20日の埼玉西武戦では強力打線を相手に7回無失点で5勝目を手にした。5月の月間防御率は1.88と、先発ローテーションに欠かせない投手となっている。

 田嶋と共に今季から加入したオリックスの新外国人・アルバース投手は、4月が4試合に登板して2勝1敗、防御率2.38だったが、5月は同じ4登板で4勝0敗、防御率は1.93。特に5月はクオリティ・スタート(6回以上、自責3以内)を全ての登板で達成しており、22日の楽天戦では8回を9奪三振、無失点に抑える好投を見せた。5月の月間MVPの有力候補になってくるだろう。

 その他、FAで北海道日本ハムからオリックスへ移籍した増井浩俊投手も5月は10登板で7セーブ、防御率0.00。北海道日本ハムの新外国人・トンキン投手は9試合で防御率2.00。ルーキーの西村天裕投手も5月の月間防御率1.08、開幕前に阪神からトレードで埼玉西武に加入した榎田大樹投手も5月は24イニングを投げて防御率2.25と活躍している。

 野手陣も開幕から遊撃でスタメン出場を続ける千葉ロッテのドラフト2位ルーキー・藤岡裕大は、4月に一時打率1割台まで下げたが、プロの投手の球に慣れてきたのか5月に入ってから打率が上昇。5月3日の福岡ソフトバンク戦から5月12日の埼玉西武戦にかけて7試合連続安打を記録した。4月の月間打率.224から5月は2割8分近くまで数字を上げている。

 4月から1軍で出場する選手の多くが、5月に入ってからさらに成績をあげている傾向にある。今年に限っていえば、野球界には“5月病”は関係なさそうだ。

(盆子原浩二 / Koji Bonkobara)

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