鉄鋼連盟・柿木新会長、米国が自動車輸入制限なら「日本製鋼材に大打撃」 会長再登板「新たな気持ちで」

 日本鉄鋼連盟の会長に25日就任したJFEスチールの柿木厚司社長は、同連盟の総会終了後に記者会見し、トランプ米政権が鉄鋼・アルミニウム製品の輸入制限措置に続き、自動車でも調査を開始したことについて「非常に驚いた。日本の自動車各社の米国輸出は年170万台規模で国内生産の約2割を占める。自動車1台当たりの鋼材使用量は1トン弱。その分が日本から輸出できなくなれば、日本の鋼材に与えるインパクトは大きい」と述べた。

 自動車部品や日系自動車各社のメキシコ工場向けに対する影響も含めて、今後の動向を注視する考えを示した。

 鉄鋼需要の先行きについては「通商問題と地政学的なリスクを除けば非常に堅調」と述べ、東京五輪の関連施設工事の本格化やエネルギー関連の鋼材需要の復調などで今後も底堅く推移するとの見方を示した。

 新会長の抱負については「3年前に会長を務めており、再登板となるが、新たな気持ちで臨みたい」と述べた。

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