漁師もびっくり 黄金色のイサキ 川口さん、海きららに寄贈

 長崎県西海市沖の五島灘では、イサキ漁の最盛期を迎えている。同市大島町の漁業、川口徹さん(77)は26日夜、同町沖の片島周辺で頭付近が黄金色のイサキを釣り上げた。
 川口さんは漁を始め40年ほどだが「初めて見た」と驚いている。体長は20センチほど。褐色のイサキに交じって漁船のいけすで泳ぐ姿は、まるでコイのよう。頭部は黄金色で尾の方は赤みがかった色をしている。
 川口さんは当初、海に返すことも考えたが、「せっかくの縁なので、みなさんに見てもらえたら」と長崎県佐世保市鹿子前町の九十九島水族館(海きらら)に29日寄贈した。
 海きららの担当者によるとイサキの「黄化個体」。突然変異で色素がなくなり黄色く見える状態。5年前に養殖場から贈られたことがあるが、天然物は初めてという。自然界では目立つため、捕食者に狙われやすく、成魚まで育つのは珍しいという。
 尾の部分に傷があるため、しばらく養生させた後、館内の水槽で公開する予定。

川口さんが釣り上げた一部黄金色のイサキ=西海市大島町
いけすの中を泳ぐ黄金色のイサキ(下)と通常のイサキ

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