JFEホールディングス設備投資、18年度2500億円 前年度並み高水準維持

 JFEホールディングスは2018年度の設備投資額(連結、工事ベース)を2500億円程度とする計画だ。9年ぶりに2500億円を上回った前年度実績(2572億円)並みの高水準を維持する形。国内生産拠点の設備基盤を強化し収益力の強化を急ぐ。

 全体の投資額のうち、JFEスチールは連結ベースで2300億円程度の計画。昨年度の2388億円とほぼ同じ水準となる。主力の西日本製鉄所を中心に製造基盤整備を重点的に進める内容だ。

 主な設備投資では、西日本製鉄所倉敷地区(岡山県倉敷市)に年産能力200万トンのスラブ連続鋳造機を新設する。20年度下期の稼働予定で、総投資額は約400億円。同地区は高炉の出銑能力に余力がある一方、連鋳機の生産能力が不足しているため、生産のボトルネックを解消し、粗鋼生産能力を引き上げる。最新鋭設備の導入により品質と効率の両面でスラブ生産の高度化にもつなぐ。

 同製鉄所福山地区(広島県福山市)では1982年に休止していた第3焼結機を約400億円かけて更新する。19年度に稼働させ、焼結鉱の生産能力を従来比3割強増強。外部購入ペレットの削減と焼結鉱の使用拡大による高炉の安定操業を通じたコークス使用量削減を目指す。福山では第3コークス炉のパドアップ工事も進める。

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