レアル・マドリーとのCL決勝で決定的なミスを犯してしまったリヴァプールGKロリス・カリウス。
舞台が舞台だけに世界中からのリアクションは大きかったが、なんとかしてこの逆境を乗り越えてほしいものだ。
そこで今回は、CL決勝という大一番で“やってしまった”GKを振り返ってみる。
1. イェンス・レーマン(2005-06シーズン)
当時の所属チーム:アーセナル
決勝の日時:2006年5月17日
決勝のカード:バルセロナ 2-1 アーセナル
※「YouTubeで見る」からご覧ください。00:15から
この年、CLで快進撃を見せ決勝戦に辿り着いたアーセナル。
守護神のレーマンは出場した7試合で無失点を続けるなど好パフォーマンスを見せていたのだが、バルセロナとの決勝戦では試合を壊してしまうことに。
0-0で迎えた18分、ペナルティエリアの外でサミュエル・エトーを倒してしまい一発退場になったのだ。
レーマンのファウルは意図的なものではなく、エリア外であったことから主審がレッドカードを提示したことを疑問視する声もあった。
しかし、レーマンの退場によりアーセナルは72分を残して10人での戦いを強いられ、GK投入のためロベール・ピレスがピッチを後にした。
結局アーセナルはソル・キャンベルのゴールで先制するも、その後に逆転を許し優勝を逃している。
2. イケル・カシージャス(2013-14シーズン)
当時の所属チーム:レアル・マドリー
決勝の日時:2014年5月24日
決勝のカード:レアル・マドリー 4-1 アトレティコ・マドリー
「CL決勝でのミス」といえば、近年ではイケル・カシージャスが該当するだろうか。
アトレティコ・マドリーとの決勝戦、カシージャスは相手フリーキックの目測を誤って前に飛び出し、ディエゴ・ゴディンにヘディングでの先制点を許した。
試合は0-1でアトレティコが勝利するかに思われたが、後半アディショナルタイムにセルヒオ・ラモスが同点弾を叩き込み、土壇場でマドリーが追いつく。さらに延長戦では立て続けにマドリーが3点を奪い、10度目の優勝「ラ・デシマ」を達成した。
2001-02シーズンの決勝では、途中出場からレヴァークーゼンの猛攻をしのぎ優勝に貢献したカシージャス。マドリーでの欧州制覇は実に12年ぶりのことだった。
3. アンドニ・スビサレータ(1993-94シーズン)
当時の所属チーム:バルセロナ
決勝の日時:1994年5月18日
決勝のカード:ミラン 4-0 バルセロナ
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「やってしまった」という表現は本人のことを考えるとやや気の毒だが、CL決勝という大一番で4失点を喫するというのはそれだけショックも大きかったはずだ。
「ドリームチーム」と呼ばれた当時のバルセロナは、2シーズン前にチャンピオンズカップを優勝したばかり。そしてこの年、決勝戦で同じく黄金期を迎えていたミランと対戦するも、0-4という一方的な内容に終わった。
当時ゴールを守っていたのは、バルセロナでテクニカルディレクターを務めたアンドニ・スビサレータ。これだけの大敗は、当時のチームにとってはかなり珍しかったはずだ。