三菱マテリアル、安全教育にVR危険体感装置

仮想空間で労働災害疑似体験

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 三菱マテリアルは30日、バーチャルリアリティー(仮想現実、VR)技術を活用した危険体感装置を安全教育に導入し、5月から運用を開始したと発表した。やけど、転落、挟まれ、巻き込まれなどの労働災害を仮想現実空間で再現し、視覚・聴覚・痛覚を刺激する没入感・臨場感のある疑似体験をすることで従業員の危険感受性をさらに高めるのが狙い。装置は輸送・組立が可能な分解可搬式となっており、各工場・関係会社における安全教育で活用する考え。

 同社では、これまでもグループ全体の安全管理体制の強化に取り組んでおり、昨年にはさいたま市に総合的な安全衛生教育施設として安全衛生教育センターを設立。「挟まれ・巻き込まれ危険体感」や「エアシリンダー残圧挟まれ危険体感」、「高所作業危険体感」など、さまざまな危険体感設備を活用した安全教育を実施してきた。今回はその取り組みをさらに強化し、労働災害の撲滅に向けた実効性の高い安全教育につなげるため、VR危険体感装置の導入を決めた。これにより、既設の危険体感装置では体験することが難しかった労働災害の過程をCG映像で再現するとともに、補助装置を利用して災害時の衝撃や感覚を疑似体感することが可能となった。

 VR危険体感装置では、360度の映像の中で被験者の行動をVR上で反映することができ、ローラーを回転させて掃除中に手を巻き込まれる災害や、点検口からの掃除中に熱風が噴き出すやけど災害などを、人の動きと連動して実際に作業をしているような臨場感の中で疑似体験できる。