広島、先発・薮田の大乱調に緒方監督も怒りあらわ 「そっちで評価して」

広島・緒方監督【写真:荒川祐史】

7点を奪った打線には「最後まで攻撃を続けてくれた」

■西武 12-7 広島(31日・マツダスタジアム)

 広島は31日、マツダスタジアムで行われた西武戦に7-12で敗れた。約1か月ぶりの先発となった薮田の背信投球に、試合後の緒方監督は怒りをあらわにした。

 初回に鈴木のタイムリーで幸先良く1点を先制したが、直後に薮田が12球団ダントツの得点力を誇る西武打線に捕まった。先頭打者の栗山の安打を皮切りに外崎、金子侑がいずれもタイムリーを含む1イニング2安打を記録し、さらに秋山の3ランなど、打者14人の猛攻で一挙10点を奪って試合を決めた。

 広島も野間の2本のタイムリーなどで追い上げを見せたが、反撃も及ばず、交流戦最初のカードは負け越しとなった。4月30日以来の先発で4回10失点と試合を作れなかった薮田は「力不足だと思います。完全に力負けでした」と肩を落とした。ファームでいい感覚をつかみ、試合に入ったが「感覚がよくても打たれたら元も子もない。10点も取られたら何も言えない」と反省しきりだった。

 緒方監督は「序盤からこういう展開になって申し訳ない」とファンに謝罪した後、「野手は最後まで攻撃を続けてくれた」と、大量ビハインドでも諦めの姿勢を見せなかった攻撃陣を評価した。

 セ・パの首位決戦となった交流戦最初のカードで26失点を喫して負け越しと、投手陣が12球団最強打線を封じることができなかった。復活の期待を込めた薮田も想定外の大量失点で首脳陣の期待を裏切った。監督会見で薮田に話が及ぶと「そっちで評価して」と話を切り上げた緒方監督。引き止めようとする記者の呼びかけに足を止めることなく、足早にロッカールームに消えた。

(Full-Count編集部)

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