ジェイテクト、高級鋼板の圧延設備向け新軸受を開発

 ジェイテクトは31日、電磁鋼板やステンレスなど高級鋼板の圧延設備向けに新軸受を開発したと発表した。プラントメーカーや鉄鋼メーカーへ提案し、年間4億円の販売を目指す。

 新軸受は「ジェイテクト・ハイパー・ストロング」を適用したことで密封構造を高めつつ定格荷重を向上。高級薄板を高精度で加工する多段圧延機のバックアップロールで使われる際、軸受への異物侵入を低減し耐久性や取扱性を改良した。

 新軸受は国分工場(大阪府柏原市)で生産する。同工場は2014年に完成した大形軸受研究開発センターに近接しており、製鉄プラントで使われる軸受の材料開発やシール性能向上といった技術開発を進めている。

 今回の新軸受と併せ、メンテナンスサポート体制も強化する。ロールと接触し消耗した軸受のメンテナンス作業をジェイテクトが受託するもので、同社が軸受を引き取り再研削やクラウニング加工を行う。鉄鋼メーカー側が自身で再研削するための肉厚測定器や研削治具も提案していく考え。

© 株式会社鉄鋼新聞社