冨士電線、新「耐火ケーブル」開発 従来比2割細径、3割軽量化

 昭和電線ホールディングス傘下の冨士電線(本社・神奈川県伊勢原市、社長・滝澤明久氏)は新型の耐火ケーブルを開発し、6月から販売を開始すると発表した。従来品と比較して20%以上の細径化と30%以上の軽量化を実現。併せて柔軟性に優れており、扱いが容易となっている。販売目標は年間1億円。

 新製品の「小勢力回路用・弱電耐火ケーブル」は建築物の中に設置する煙や熱を感知する機器への配線に用いる電線。840度の高温に30分間耐える耐火性能を有している。細径・軽量で柔軟性が高いことに加えて、設計の工夫によって配線現場で耐火テープの処理が必要ないため、施工時間の短縮が図れる。

 また、外皮には燃焼してもダイオキシンやハロゲンガスが発生しない耐燃性ポリオレフィンを使用していることも特長となっている。床面積が5万平方メートル以上の倉庫などでの採用に期待している。

© 株式会社鉄鋼新聞社