復帰戦白星のホークス千賀 6回途中96球での降板は「僕の計算し始める性格を…」

ソフトバンク・千賀滉大【写真:藤浦一都】

右前腕部の張りで抹消され、5月15日の楽天戦以来の先発

■ソフトバンク 6-2 DeNA(1日・ヤフオクドーム)

 ソフトバンクの千賀滉大投手が今季4勝目をマークした。1日、本拠地ヤフオクドームでのDeNA戦。右前腕部の張りで離脱していた右腕が復帰登板のマウンドに上がり、6回途中5安打2失点で勝ち投手に。ただ、試合後は「良くはなかったですね。自分の中でも迷子な部分があった」と、本来の調子とは程遠かったことを自ら明かした。

 右前腕部の張りで5月19日に今季2度目の登録抹消となった千賀。当初は交流戦開幕となる同29日の阪神戦で復帰予定だったものの、2日前のブルペンで左手の人差し指にマメが出来たために復帰を延期した。そこから3日間空け、ようやく5月15日の楽天戦以来の登板にこぎ着けた。

 「先制されていい形じゃなかったけど、みんなが打ってくれたので、良くないなりに何とかゲームを作ろうと投げました」。初回は無失点の立ち上がりだったが、2回先頭の佐野に右翼スタンドへプロ初本塁打となるソロを浴びて先制を許したが、その直後の攻撃で上林が逆転3ラン、女房役の甲斐にもソロが飛び出して一挙4得点。3回にも柳田が2ランを放ってリードを広げた。

 右腕は6回に神里への四球、宮崎の左前安打で一、二塁とされると、筒香に適時打を許して2点目を奪われた。続く佐野、ソトを打ち取って2死を奪ったが、球数が96球となったことから工藤公康監督は“病み上がり”の右腕の交代を決断。千賀はここでマウンドを降りることになった。

 首脳陣は当初から100球前後をメドとしていたが、これは千賀には伝えられておらず。降板直後、不満そうな素振りを見せていた右腕だが、試合後は「投げたかったですけど、病み上がりですし。ここで投げてまた外れることがないように、という監督、コーチの考えだと思うので。僕の計算し始める性格も知ってのことだと思うので…」と話していた。

 何はともあれ、復帰登板を白星で飾った千賀。「悔しい思いはありますし、反省ばかりです。今日勝てたのは良かったと思います。(指の)感じは問題ない。次ちゃんと投げられるようにしたいと思います」と語り、次戦に向けて気持ちを切り替えていた。

(藤浦一都 / Kazuto Fujiura)

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