平和大使20人決定 第21代 15都道府県の高校生

 高校生平和大使派遣委員会(共同代表・平野伸人さんら5人)は1日、長崎市役所で会見し、8月にスイス・ジュネーブの国連欧州本部で核兵器廃絶を訴える第21代の高校生平和大使を発表した。4月に発表した本県の2人を含め、15都道府県から女子高生20人を選んだ。
 応募総数は約500人。被爆地の広島から3人、東日本大震災で被災した岩手から2人、福島から1人を選出。本県からは県立長崎西高2年で被爆4世の徳永雛子さん(16)、県立諫早高2年で被爆3世の山西咲和さん(17)が選ばれていた。派遣委は「男子の応募が少なく、女子だけの顔ぶれとなった」としている。
 今月16、17日に広島、8月7~9日に長崎で研修し、26日に出国する。核廃絶を求める署名を国連欧州本部に届けるほか、ノーベル平和賞を受賞した「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN)のジュネーブにある本部を、受賞後初めて訪問する。
 昨年見送られた軍縮会議での代表スピーチは現在調整中で、新たに平和大使や原爆に関する写真を国連欧州本部で展示することも検討している。平野共同代表は「世界の若者を代表し、世界平和を望む国際世論をつくる一助になってほしい」と述べた。
 また、平和大使が今年のノーベル平和賞の候補になったことを受け、平和大使ら約20人は今月7日、推薦した国会議員に対する報告集会を東京で開く予定。

第21代の高校生平和大使を発表する平野共同代表(左から2人目)ら=長崎市役所

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