【MLB】大谷翔平、球宴選出の可能性は? 米メディア予想、打者は「対抗」も投手は…

エンゼルス・大谷翔平【写真:Getty Images】

ESPNが特集「ちょっと早すぎるMLBオールスターのロースター」

 今季のMLBオールスターゲームは7月16日(日本時間17日)にワシントンで行われる。両リーグのスタメン野手はファン投票で選出されるが、米メディアでは一足先にロースターを予想。エンゼルスの大谷翔平投手が日本人選手で唯一“当確”と予想されている。

「ちょっと早すぎるMLBオールスターのロースター」と特集したのはESPNだった。圧倒的なパワーからホームラン競争出場の待望論もアメリカで起こっている大谷がプレーするエンゼルスはア・リーグ所属。DHとして候補入りしたが、今回の予想では現時点の本命にレッドソックスのJ・D・マルティネスが挙げられている。

 昨季ダイヤモンドバックスのプレーオフ進出に貢献したスラッガーは、今季5年総額1億1000万ドル(約121億円)の大型契約でボストンにやってきた。ここまで打率.317で、いずれもメジャートップの18本塁打、47打点と活躍中。圧倒的な人気を誇る東の名門でプレーするマルティネスだが、1位選手は盤石ではないという。

「マルティネスが投票で勝利するはずだが、ショウヘイ・オオタニが投票に加わったら、状況は興味深いものになるかもしれない」

 寸評では、二刀流のスーパースターがマルティネスの対抗馬に挙げられている。投手兼業の大谷は規定打席に達していないが、打率.291、6本塁打、20打点と活躍。規格外のパワーと打球のスピード、そして、走力でもスタジアムを沸かせている。米国で大きなニュースを生み出すスター性も抜群だ。

 野手ではDHの“対抗”と予想された大谷だが、投手部門では12人枠で当確が予想されている。

「彼をチームに入れないなんてことが可能なのか?」と猛プッシュも…

 大谷は今季8試合で先発。不安定なブルペンのあおりを受け、4勝1敗と勝ち星は伸びていないが、防御率3.18、45回1/3で57奪三振、WHIP(1イニングあたりの四球+安打)1.08という優秀な成績を残している。メジャー先発投手最速の直球と宝刀スプリットもアメリカで大きな話題を呼んでいる。

「最終的に、私の最後の選択はオオタニだ。彼をチームに入れないなんてことが可能なのか?」

 寸評では二刀流のスーパースターがオールスターで勇姿を見せないなどということは考えられないと執筆者が指摘。ただ、そんな「投手・大谷」の選出を阻む可能性があるのは、意外にも東の不人気球団だという。各球団から最低1人が選出されるルールになっている中、レイズからはウィルソン・ラモス捕手おリザーブでの選出が予想されている。しかし、ラモスが落選すれば、大谷とも対戦したレイズの25歳左腕ブレイク・スネル投手が選出される可能性が出てくるという。

「上記のシナリオを想像してほしい。もしも、我々がスネルをフィットさせなければいけないとするならば、オオタニをはじき出すことになるかもしれない」

 特集では、各球団から最低1人は選出するという制度が二刀流の選出を阻む可能性を指摘。その一方で、「もちろん、(直前の)日曜日に先発する投手は少なくとも何人かいる。そうなれば彼らは交代となる。何人かの選手がフラれるかもしれないが、どうにかしてオオタニのために空きをつくらなければならない」と分析している。

 一方、エンゼルスからはマイク・トラウト外野手のファン投票での選出が予想されている。MVP2度受賞の天才については寸評で「余裕」と一言だけ添えられているが、果たして「打者・大谷」と「投手・大谷」はオールスターで初お目見えとなるのか。いずれにしても、二刀流の男なしに今年のオールスターは始まらないと地元メディアも認めているようだ。

(Full-Count編集部)

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