【MLB】ダルビッシュ今季2度目のDL入りに元女房役が擁護「彼は苦しんでいる」

カブス・ダルビッシュ有【写真:Getty Images】

5月上旬のパラインフルエンザ感染に続き、開幕2か月足らずで2度目のDL入り

 右上腕三頭筋腱炎で今季2度目の故障者リスト(DL)入りとなったカブスのダルビッシュ有投手。移籍1年目の今季はここまで1勝3敗、防御率4.95と満足いく結果を残せていない。米メディアからは批判的な声も上がっているが、レンジャーズ時代にチームメートだったクリス・ジメネスが擁護していることを地元紙「シカゴ・サンタイムズ」が伝えている。

 ダルビッシュは27日(日本時間28日)に故障者リスト入りしたことが発表された。MRIの検査では構造的な損傷は見られず、大事には至らなかったが、5月上旬のパラインフルエンザ感染に続き、開幕2か月足らずで2度のDL入りと厳しいシーズンが続いている。

 米メディアからは「FA選手の中でもっとも期待を裏切った1億2600万ドル(約134億2200万円)の男」と評されるなど、批判的な声が増える中、地元紙「シカゴ・サンタイムズ」は「ジメネスによるとダルビッシュはシーズン2度目のDLに入り、批判を見聞きし、辛い時を過ごしている」とレポートしている。

 2度目のDL入りとなったダルビッシュは、地元シカゴ人たちから嫌われていると感じているのではないか――。記事によると、ジメネスはそう感じ取っているという。地元記者による批判的なツイッターを選手たちが見る機会は多々あるといい、「みんなそうだ。正直言って、彼は苦しんでいる」と、右腕を心配する様子を伝えている。

ワールドシリーズのKOも影響?「昨年のことが原因になっていると思う」

 2014年途中から2015年までレンジャーズで女房役を務めたジメネスは、右腕の復活を信じて疑わないという。「彼らがツイッターで君に腹を立てていることを心配しないで。9月、10月のことを気にかけてほしい。彼らは君の名前を合唱するだろう」とエールを送っている。

 さらに、記事では、ダルビッシュが昨季、レンジャーズと途中加入したドジャースで3年ぶりの2桁勝利となる10勝(12敗)を挙げたが、アストロズとのワールドシリーズでは2試合に先発しながら2敗を喫し、チームも3勝4敗で世界一には届かなかったことに言及。昨季から続く負の連鎖について、ジメネスは「彼は復帰したくてウズウズしている。彼に何ができるのか、みんなに示したいんだ。昨年のことが原因になっていると思う。彼は終わり方にイライラしていた。シーズンの最後に、チームが求めることをできなかった。責任を感じているし、できるっていうことを証明したいんだ」と、ダルビッシュの思いを代弁したという。

 本来の姿を取り戻し、シカゴのファンからは喝采を浴びることができるのか。チームメートも復活を願っている。

(藤浦一都 / Kazuto Fujiura)

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