住友電工スチールワイヤー、ピアノ線のコイリング性改善 中太径域にも拡大

 住友電工スチールワイヤー(社長・佐野裕一氏)は、ピアノ線のコイリング性改善の適用範囲を従来の細径域から中太径域に拡大する。熱処理条件と伸線加工条件の最適化によりピアノ線のコイリング性を改善するもので、ばねメーカーの加工歩留まり向上などに寄与する。18年下期販売分から全面展開する。

 ピアノ線のコイリング性に関わる主な要素は引っ張り強さ、金属組織、線くせ、直径公差、線表面潤滑性。このうち金属組織と線くせを大幅に改善した。均一で安定した熱処理(パテンティング)によりコイリングに適した均一な金属組織を実現するとともに、伸線加工条件の改善により製品における線くせを均一かつ安定化した。

 適用範囲の最大径はSWP―Aが9ミリ(従来2・3ミリ)、同Bが6・5ミリ(同1・8ミリ)、同Vが6ミリ(同2・3ミリ)に拡大する。

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