パ・リーグが交流戦通算1000勝達成 13年の激闘を振り返る名場面集(後編)

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2016年には当時日本ハムの大谷がプロ野球史上最速の163キロを記録した【写真:田口有史】

2012年には巨人・杉内が史上75人目のノーヒッター、完全試合まであと1人

 先日、達成されたパ・リーグの交流戦通算1000勝を記念して、過去の名シーンを振り返るのが、この企画。後編は2012年から昨年までを対象に紹介する。次の1000勝までの道中では、どのような場面がプロ野球ファンの心を掴むだろうか。未来への期待に胸を弾ませながらも、節目を超えた今、その道中を回顧したい。

【2012年】
〇5月30日 巨人-楽天(東京ドーム)2-0
オフにFAとなり、巨人へ移籍していた杉内俊哉投手が、史上75人目のノーヒッターを達成する。投げ合った楽天の田中将大投手も譲らず、6回まで両軍ともゼロ更新。だが、巨人は7回に高橋由伸の2ランで先制に成功する。杉内投手はあと1人、あと1球でパーフェクト達成も、27人目の打者に四球を与えた。偉業こそ逃したが、9回2死まで走者を許さない108球14奪三振の見事な投球内容だった。

【2013年】
〇6月12日 福岡ソフトバンク-東京ヤクルト(ヤフードーム)3-7
プロ野球タイ記録となる4打数連続ホームラン。同年にシーズン最多本塁打記録を樹立するバレンティン選手(東京ヤクルト)が打ち立てた、ホームラン伝説の一翼を担うエピソードだ。北海道日本ハムとの前カードでは、2つの四球を挟んで3打席続けての柵越え。迎えたこの試合では、初回にフルカウントから外寄りのボールをバックスクリーンへと放り込んだ。

【2014年】
〇5月31日 オリックス-巨人(京セラドーム)0-1
オリックスの先発・金子千尋投手(オリックス)は9回まで4つの四球を出しながら、安打も得点も許さない投球を披露。9回には遊撃手の安達了一が頭上を超えそうなライナーをジャンプ一番ぎりぎりでグラブに収めるなど、ノーヒットノーランには付き物の“ツキ”も最後に発揮された。だが、肝心な打線の援護に恵まれず、直後の攻撃で代打を送られて降板する。オフには沢村賞を獲得する右腕の144球熱投もむなしく、試合は延長12回に飛び出した亀井善行選手(巨人)のソロ本塁打で決着がついた。

〇6月22日 巨人-福岡ソフトバンク(東京ドーム)10-5
交流戦史上初となる、勝てば1位確定の“優勝決定試合”。わずかな勝率の差で決戦を迎えた巨人と福岡ソフトバンクだったが、試合は伯仲とならなかった。巨人が初回に2点を先制すると、2回には5点を追加して趨勢を決める。殊勲は4番に座った村田修一氏で、初回の先制打に続き、2回の2ラン、5回にもタイムリーを放つ活躍が光った。巨人は2年ぶり2度目の交流戦優勝に輝く。

【2015年】
〇6月11日 千葉ロッテ-中日(QVCマリン)0-6
史上最年長の42歳11ヶ月で和田一浩氏が通算2000安打に到達し、名球界入りを果たした。2回、千葉ロッテのサウスポー・植松優友氏が投じた内角球に対し、身体を巻きつけるようにスイングして引っ張った打球は左翼線の横へ。打撃の職人らしい巧みの技が詰まった一打で、史上45人目の金字塔を打ち立てた。

2016年には日本ハム・大谷が163キロを計測

【2016年】
〇6月5日 巨人-北海道日本ハム(東京ドーム)2-6
「163キロ」の衝撃に場内がどよめいた。プロ野球史上最速のスピードを記録したのは、北海道日本ハムの大谷翔平選手。国内では前代未聞の球速に、敵も味方も関係なく驚嘆の色が広がる。4回1死満塁の場面でクルーズ氏(巨人)に投じた史上最速のボールはファウルにされたが、ピンチを併殺で切り抜けて10奪三振2失点の完投勝利を記録した。同年の秋には、この日に勝る衝撃がもたらされることになる。

【2017年】
〇6月3日 中日-楽天(ナゴヤドーム)1-5
中日の荒木雅博選手が史上48人目となる通算2000安打に到達した。レギュラー獲得までは時間を要したが、足掛け22年のプロ生活で積み重ねた末の偉業だ。高卒ドラフト1位指名選手としては史上4人目で、通算33本塁打は達成者で最少。記録を作った一打は、止めたバットに当たったボールが逆方向のライト前へポトリと落ちる単打だった。

〇6月8日 楽天-横浜DeNA(コボパーク)2-6
10→10→12→12→12→10→12→12。楽天イーグルス・則本昂大投手は4月19日から始まった連続2桁奪三振記録を、この試合で日本新の8試合まで伸ばした。それまでの最長は1991年に近鉄の野茂英雄氏が記録した6試合。6月1日の横浜DeNA戦でプロ野球記録を打ち立てていた則本投手は4年連続で奪三振のタイトルを獲得し、こちらは野茂氏(90年?93年に奪三振王)と並んだ。今季もリーグトップを快走しており、順調であれば杜の都のKマシーンが今季、もうひとつの「史上最長」を手にすることになる。

〇6月9日 オリックス-中日(京セラドーム)4x-2
来日してから昇格後初の試合で、オリックス・バファローズのマレーロ選手が持ち前のパワーを発揮した。1点ビハインドの場面で走者を1塁に置き、放った打球はフェンスオーバー。逆転の2ランになったかと思われたが…。ダイヤモンドを一周したもののホームベースを踏んでおらず、記録は三塁打となる。試合は延長戦に突入し、10回に相棒のロメロ選手が放った2ランで決着した。この試合での踏み忘れがなければ、9月29日に放ったプロ野球通算10万本目のアーチは節目の記録とはならなかった。

〇6月14日 巨人-福岡ソフトバンク(東京ドーム)3-0
巨人に移籍した山口俊投手が、新天地デビュー戦で6回を投げて無安打無得点の好投。マシソン投手、カミネロ投手が救援し、豪腕リレーで福岡ソフトバンク打線を封じ込めて継投ノーヒッターが完成した。継投によるノーヒットノーランはセ・リーグ史上初、プロ野球史上4度目の希少な記録。故障もあって出遅れていた山口投手は、お立ち台で涙を流した。

(Full-Count編集部)