タイガースがドラフト全体1位で大学生右腕・マイズを指名

日本時間6月5日、メジャーリーグでは2018年のドラフトがスタートした。初日は1巡目と2巡目の指名が行われ、戦力均衡ラウンドやフリーエージェント選手の移籍に伴う補償ピックも含め、78選手が指名を受けた。全体1位指名権を持っていたタイガースは、オーバーン大の右腕、ケーシー・マイズを指名。マイズを含め、全体5位までを大学生選手が占めるという結果になった。

マイズは高校時代に指名されなかったものの、大学進学後にさらなる成長を遂げ、栄光の全体1位指名を勝ち取った。ベースの手前で鋭く落ちるスプリッターを筆頭に、時速92~97マイルの速球、進化を遂げているスライダーの3球種で空振りを奪うことができ、エース級のポテンシャルを秘めた好投手である。スプリッターは2018年のドラフト候補選手のなかで「最高の球種」との評価を受けているほどだ。

ジャイアンツは全体2位でバスター・ポージーの後継者と目されるジョーイ・バート捕手(ジョージア工科大)を指名した。長打力については高校時代から高い評価を得ていたものの、大学で打者として成長を遂げ、強肩堅守で捕手としての評価も上々。今ドラフトにおける「最高の捕手」に相応しい順位で指名を受けることとなった。

全体3位指名権を持っていたフィリーズは、ウィチタ州立大の三塁手、アレック・ボームを指名した。マイズ、バート、ボームの3選手は数ヶ月にわたって全体1位指名候補として名前を挙げられており、フィリーズはその3選手のなかで残ったボームを指名した格好だ。打撃は確実性と長打力のバランスが取れており、選球眼も優秀。しかし、三塁の守備にはやや不安を抱えており、将来的には一塁へのコンバートが予想されている。

なお、各球団が1巡目で指名した選手は以下のようになっている(全体1位から指名順に掲載)。

1位 タイガース ケーシー・マイズ(右腕:オーバーン大)
2位 ジャイアンツ ジョーイ・バート(捕手:ジョージア工科大)
3位 フィリーズ アレック・ボーム(三塁手:ウィチタ州立大)
4位 ホワイトソックス ニック・マドリガル(二塁手:オレゴン州立大)
5位 レッズ ジョナサン・インディア(三塁手:フロリダ大)
6位 メッツ ジャレッド・ケレニック(外野手:ワカシャー・ウエスト高)
7位 パドレス ライアン・ウェザース(左腕:ロレット高)
8位 ブレーブス カーター・スチュワート(右腕:オー・ガリー高)
9位 アスレチックス カイラー・マレー(外野手:オクラホマ大)
10位 パイレーツ トラビス・スワガーティ(外野手:サウス・アラバマ大)
11位 オリオールズ グレイソン・ロドリゲス(右腕:セントラル・ハイツ高)
12位 ブルージェイズ ジョーダン・グロシャンス(遊撃手:マグノリア高)
13位 マーリンズ コナー・スコット(外野手:プラント高)
14位 マリナーズ ローガン・ギルバート(右腕:ステッソン大)
15位 レンジャーズ コール・ウィン(右腕:オレンジ・ルーザラン高)
16位 レイズ マシュー・リベラトーア(左腕:マウンテン・リッジ高)
17位 エンゼルス ジョーディン・アダムス(外野手:グリーン・ホープ高)
18位 ロイヤルズ ブレイディ・シンガー(右腕:フロリダ大)
19位 カージナルス ノーラン・ゴーマン(三塁手:オコナー高)
20位 ツインズ トレバー・ラーナック(外野手:オレゴン州立大)
21位 ブリュワーズ ブライス・トゥラング(遊撃手:サンティアゴ高)
22位 ロッキーズ ライアン・ロリソン(左腕:ミシシッピ大)
23位 ヤンキース アンソニー・シーグラー(捕手:カータースビル高)
24位 カブス ニコ・ホーナー(遊撃手:スタンフォード大)
25位 ダイヤモンドバックス マット・マクレーン(遊撃手:ベックマン高)
26位 レッドソックス トリストン・カサス(一塁手/三塁手:アメリカン・ヘリテージ高)
27位 ナショナルズ メイソン・ディナバーグ(メリット・アイランド高)
28位 アストロズ セス・ビアー(一塁手:クレムゾン大)
29位 インディアンス ノア・ネイラー(捕手:セント・ホアン・オブ・アーク高)
30位 ドジャース J.T.ギン(右腕:ブランドン高)

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