翁長知事、県議会出席へ強い意志 与党内には不安も交錯

 翁長雄志沖縄県知事が県議会6月定例会の全日程への出席方針を正式に明らかにした。翁長氏の2期目再選に向け動きだしている県政与党からは安堵(あんど)の声と、健康への影響を懸念する不安の声が入り交じる。出席判断の裏側には、健康回復を最優先に休みを打診した与党幹部の申し入れに対する、翁長氏の強い意志があったという。

 「抗がん剤治療の最中。知事は休んでもいいのではないか」。与党幹部は6月上旬、県の事務方に声を掛けた。だが、議会運営委員会前日の4日、事務方からは、知事の「全日程出席」との意思が伝えられた。

 与党関係者は、知事の健康問題に関し、さまざまなうわさが飛ぶ状況で「元気な姿を県民に見せ打ち消したいのだろう」と説明。「すなわち、2期目への意欲だ」と前向きに受け取る。

 ただ、与党内では複雑な思いもある。19日からは県議会代表質問、慰霊の日式典、一般質問と激務が続く。抗がん剤治療中であれば、公務欠席も理解を得られるとし「逆に無理に出て途中退席すれば健康不安に拍車を掛けないか」との声が漏れる。

 新里米吉議長を除き、与党議員は翁長氏に会えておらず、健康状態が直接確認できていない。11日には、議会開会前恒例の知事公舎での与党議員と県幹部の意見交換会が設定されており、この場が退院後の初対面となる可能性がある。幹部は「知事の決意を信じるしかない」と語る。

 一方、自民党幹部は翁長氏の判断に「県政をレームダック(死に体)にしたくない、求心力を維持したいとの思いだろう」と読む。その上で「仮に全日程出られないなら、職務代理者を置くべきだ」と指摘する。

 別の幹部は「知事は休養すべきだ」としつつ、「出るなら、議会では全力で戦うしかない」と、19日から始まる論戦に向け力を込めた。(政経部・大野亨恭)

翁長知事

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