新日鉄住金エンジの「耐震・制振補強工法」、構造性能評価を取得 構造設計者の利用容易に

 新日鉄住金エンジニアリング(社長・藤原真一氏)は6日、耐震・制振補強工法「NSビルプラスG」が日本ERIから構造性能評価を取得したと発表した。これにより、設計法が標準化され構造設計者がより利用しやすくなった。今後、評価取得を周知しつつ、年間10件程度を設計織り込みし、3件の受注を目指していく方針。

 本工法はマンションや病院、公共施設などの建物に最適な耐震・制振外側補強工法。補強フレーム、接合フレーム、水平・鉛直トラスの3層で構成され、すべて鉄骨部材のみのシンプルな構造で、補強フレームには独自の間柱型パネルダンパー「NSスチールパネル」を採用している。外付工法であるため、建物の内部工事が不要で、居住しつつ補強工事を行うことができる特長を有する。

 また、窓やバルコニーを遮らない間柱型構造で、補強工事後も工事前と同様の採光・眺望が可能となるほか、必要な階のみの部分的な補強もできる。すでに北九州市の共同住宅を中心にこれまで6件の受注実績を積み重ねている。

 同社では、今回の性能評価取得を契機にさらなる適用拡大を図っていく方針。

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