急な車線変更で走行妨害、高2事故死 被告に実刑5年

◆横浜地裁判決、危険運転罪認める

 急な車線変更でオートバイの走行を妨害し、信号柱に衝突させて高校2年の男子生徒=当時(17)=を死亡させたとして、自動車運転処罰法違反(危険運転致死)の罪に問われた男(53)=横浜市保土ケ谷区=の裁判員裁判で、横浜地裁(深沢茂之裁判長)は7日、危険運転致死罪の成立を認めて懲役5年(求刑懲役6年)の実刑判決を言い渡した。

 公判では、被告に走行妨害の意思があったかが主な争点となった。被告は意図的な幅寄せ行為を否定し、同罪は成立しないとして無罪を主張していた。

 深沢裁判長は判決理由で、事故前に被告と男子生徒らとの間で交通トラブルがあったことや、目撃者の証言、双方の車両の位置関係などから、「被告は男子生徒の通行を妨害する目的で幅寄せ行為を行った」と認定。「妨害行為の危険性は高く、17歳にして突如生命を奪われた被害者の無念は察するに余りある」と量刑理由を述べた。

 判決によると、被告は2016年3月9日、横浜市南区の片側2車線道路で乗用車を運転。同市旭区に住む男子生徒のオートバイに急接近して信号柱に衝突させ、死亡させた。

横浜地裁

© 株式会社神奈川新聞社