ランパード、今も「受け入れられない」W杯の思い出とは?

来季からチャンピオンシップのダービー・カウンティで指揮を執ることが決まっているフランク・ランパード。

現役時代にはチェルシーのクラブ史上最多得点記録となる211ゴールを挙げ、イングランド代表としても29ゴールを積み上げている。

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そんな彼も忘れることのできない「幻のゴール」について、6日に『The Telegraph』が紹介している。

それは、2010年南アフリカW杯・決勝トーナメントのラウンド16、ドイツ対イングランドの前半に起きた。

2点のビハインドを背負ったイングランドは、マシュー・アップソンのゴールで1点差とし、前半のうちに追いつくべく攻勢を強めていく。

そして39分、ペナルティエリア手前でこぼれ球に反応したランパードがループシュートを放つと、ドイツの守護神マヌエル・ノイアーの頭上を超えてクロスバー下部に直撃しゴールへ。

内側にバウンドしたボールは、少なくとも2フィートはゴールラインを越えているように見えた。

しかし、判定はなんとノーゴール。ゴールを確信し両手を上げて喜びを表したランパードだったが、次の瞬間には頭を抱えていた。

結局、後半にも失点を重ねたイングランドは1-4でドイツに完敗。失意のうちに大会を去ることになったランパードは、今思い返しても「あれはゴールだった」と主張している。

フランク・ランパード 「チェルシーで成し遂げたことやチェルシーと代表で重ねたゴールのなかでも、あのシュートは最も尋ねられるシーンの一つだね。とりわけ、全世界の人々の注目が集まる世界最大の大会での出来事だしね。南アフリカ大会だけでなく、僕のW杯における全てのキャリアのなかでも受け入れられない思い出だよ。

普通こういった判定において確信は持てないものだけど、僕は間違いなくゴールだと確信していたからどう対処していいか分からないんだ。誰もがゴールだと認識していたし、ハーフタイムまでに同点にできていたはずだからドレッシングルームは怒りに満ちていたよ。

人々は「入らなくてもどうせ負けていた」って言うけどそれは違うと思う。前半を1-2で折り返すか2-2で折り返すかで、間違いなく異なったゲーム展開になっていたはずさ。あのゴールが認められていたら絶対勝てたと言うことはできないけど、確実に大きな影響を与えていただろうね」

この一件もあり、4年後のブラジル大会ではゴールラインテクノロジーが導入されている。

まもなく開幕するロシアW杯でも際どい判定に泣かされるチームが出てくるだろうか。ゴールライン際の攻防に注目が集まることだろう。

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