諫干問題の早期解決を 知事が農相に要望

 中村法道知事は7日、農林水産省で斎藤健農相と会い、国営諫早湾干拓事業の開門問題の解決や、開門差し止め判決の早期確定に努めることなどを要望した。
 来年度政府施策に関する県の提案・要望活動の一環。6日から政党や総務、国土交通など各省庁を訪れ、新幹線問題など県政課題の解決を要請している。
 面談は一部を除き非公開。終了後、取材に応じた中村知事によると、斎藤農相は福岡高裁での開門派漁業者との和解協議が決裂している中で「(非開門の勧告を出した)高裁の考え方や関係県の思いは非常に重い。引き続き開門しないことを前提に和解に向けた努力を続けたい」と述べたという。
 中村知事は開門した場合の悪影響などに言及し、「開門せずに有明海の再生を目指してほしい」と訴えたという。
 農水省にはこのほか、クロマグロの資源管理で特別な配慮をすることや、農業、水産の基盤整備を進めることなどを要望した。

斎藤農相に開門問題の早期解決などを要望する中村知事(左)=農水省

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