交流戦の歴代最高勝率は2011年ホークスの「.818」 上回ることはできるか

ソフトバンク・工藤監督【写真:藤浦一都】

交流戦で息を吹き返したホークス、ヤクルトには連敗も…

 昨季2年ぶりにリーグ優勝、日本一を達成したソフトバンクはデニス・サファテ投手、岩嵜翔投手、和田毅投手、内川聖一内野手ら主力の故障に加え、松田宣浩内野手、アルフレド・デスパイネ外野手、リック・バンデンハーク投手らが不調に陥ったこともあり、開幕から波に乗れていない。

 交流戦前最後のカードとなった楽天との3連戦も1勝2敗で負け越し。5月18日から20日にかけて行われたロッテとの3連戦から3カード連続負け越しで、交流戦に突入した。

 交流戦前は思うように白星を挙げられなかったソフトバンクだが、3年連続最高勝率と得意な交流戦で息を吹き返している。最初のカードとなった阪神との3連戦を3連勝で飾ると、続くDeNAとの3連戦も3連勝。ヤクルトに連敗したが、現在6勝2敗、勝率は.750をマークする。阪神戦、DeNA戦のような戦いができれば、交流戦4年連続最高勝率、さらには2011年に記録した交流戦最高勝率.818超えも見えてくる。

歴代最高勝率を記録した2011年の交流戦は…

 交流戦最高勝率.818を記録した2011年の交流戦を振り返ると、初戦の広島戦に4-4で引き分けたが、2戦目に打線が11安打9得点。投げてはホールトンが9回を2安打無失点に抑え、この年の交流戦初勝利を挙げた。

 この勝利で勢いに乗ったソフトバンクは、引き分けを挟んで10連勝。5月18日の広島戦で交流戦初勝利を挙げてから6月3日の阪神戦に敗れるまで、2週間以上負けなかった。さらに6月4日の阪神戦から6月11日のヤクルト戦にかけて6連勝。最終的に18勝4敗、勝率.818で交流戦を制し、ホームでは10勝1敗1分と圧倒的な強さを誇った。

 選手個人の成績を振り返ると、打率、本塁打、打点、盗塁、防御率、勝利、奪三振といった主要の部門で1位に輝いた選手は、8セーブを挙げた馬原孝浩氏しかいなかった。それでも、MVPに輝いた内川が打率.326、4本塁打、20打点、松田が5本塁打、22打点、本多雄一内野手が8盗塁、摂津正投手が4勝1敗 防御率1.50、杉内俊哉投手が3勝0敗、防御率1.95、和田が4勝0敗、防御率2.54と一人ひとりが自分の役割を果たし、チームとして総合力がかなり高かった。

 当時のチームとはメンバーなどが全く異なるとはいえ、交流戦で順調なスタートを切った福岡ソフトバンク。交流戦を終えたときに、4年連続最高勝率、そして2011年を上回る勝率を記録することができるか注目だ。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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