【MLB】カブスGM、ダルビッシュ復活を確信 根拠は「数字、才能、復調への思い」

カブス・ダルビッシュ有【写真:Getty Images】

米メディアが特集記事、ホイヤーGMは「復調すると思っている」

 カブスのダルビッシュ有投手は右上腕三頭筋の炎症で今季2度目の故障者リスト(DL)に入っている。6年総額1億2600万ドル(約137億円)の大型契約で加入した右腕だが、ここまで8試合登板で1勝3敗、防御率4.95。5イニング以上を投げきれたのは3回で、最高でも6イニングと力を発揮できていない。だが、ジェド・ホイヤーGMは「復調すると思っている」と改めて信頼を寄せていることを明かした。米メディア「ジ・アスレチック」が報じている。

 ダルビッシュは今季、開幕7試合目まで白星なしとつまずいた。5月上旬には体調不良で1度目のDL入り。すぐに復帰したものの、今月20日(同21日)のレッズ戦で今季初勝利を挙げた直後の27日(同28日)に右上腕三頭筋の炎症で再びDL入りすることが発表された。

「ジ・アスレチック」は「ここまでダルビッシュは1勝、防御率4.95であり、おおよそ1か月を故障者リストで過ごしている。最初は風邪、そして上腕三頭筋の腱炎だ」と言及。そして、近況について「金曜日(8日)に外野でキャッチボールを行ったダルビッシュだが、次のステップはマウンドからの投球となるだろう」と紹介している。

 今後、ダルビッシュがメジャーのマウンドに戻るためには、リハビリ期間も必要となる。記事でも「マイナーでのリハビリ登板も、チームがダルビッシュのローテーション復帰を真剣に検討する前に必要となるだろう」と指摘。つまり、近々に復帰することはできない。

FA選手の難しさも理解「彼らは自分自身にプレッシャーをかけている」

 補強の目玉として期待も高かっただけに、地元メディアの論調は徐々に厳しくなっている。だが、ホイヤーGMは同メディアの取材に対して「どう考えても、決してここまでは理想的な滑り出しとは言えないだろう。しかし同時に、彼が残してきた数字、才能、そして復調への思いを鑑みれば、私は彼が復調すると思っている。この(苦戦している)時間を抜けてしまえるか、という問題だ」と返答。今後へ向けて、不安視はしてないという。

 ダルビッシュとともに加入したタイラー・チャッドウッドも12試合登板で3勝4敗、防御率3.86、58回1/3で53奪三振56四球と苦戦しているが、同GMは「チャットウッドに対してもダルビッシュに対しても同様の思いだ」とも話したという。そして、FAで加入する選手がいかに難しい立場かということに言及している。

「これは今までも語ってきたが、FAは複雑だし、彼らは自分自身にプレッシャーをかけていると思う。ある選手は好調に滑り出しを決めて、振り返ることもない。そして、またある選手は出だしで苦しむ。どちらの道を進んでいくかはわからないものなんだ」

 いずれにしても、出だしでつまずいたダルビッシュがいずれは本来の姿を取り戻すということに疑いはない様子。同僚やチーム関係者は、次々とダルビッシュへの信頼を明かしているだけに、快投でこれに応えたいところだ。

(Full-Count編集部)

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