穂積選手に熱い声援 平塚市民ら120人 全仏テニス決勝でPV

 テニスの全仏オープン女子ダブルス決勝に進んだ平塚市出身の穂積絵莉選手(24)を応援しようと、同市撫子原の市立なでしこ公民館で10日夜、パブリックビューイング(PV)が開かれた。日本人同士のペアとして四大大会初の頂点には届かなかったが、準優勝も初の快挙だ。熱い声援を送った幼なじみや地元住民ら約120人は、その奮闘をねぎらうとともに、次の舞台へ期待を寄せた。  

 四大大会初の決勝進出を受け、市が急きょ開催を決定。同公民館には2台のモニターが設置され、穂積選手が所属した湘南平テニスクラブ(同市万田)の会員や地元の人らが、名前入りのうちわや、棒形の風船をたたいて応援した。

 穂積選手の幼少期を知るという市テニス協会の中田勉会長(60)は「同世代の中で体が柔らかくて大きく、打つボールも速かった」と話す。周りの大人に自ら教えを請うなど、研究熱心で負けず嫌いな姿が印象に残っている。

 試合はチェコのペアのパワーに圧倒され、ストレート負け。それでも中田会長は「残念だが、頂点までそれほど差はなかった。本人も自信になったはず」と笑顔で語った。

 幼稚園時代からの友人で、9日にも本人と会員制交流サイト(SNS)を通じてやりとりしたという幼稚園教諭の佐藤涼香さん(24)は「体格差のある中で圧巻のプレーを見せてくれた」。続けて「みんなで集まってお疲れさま会をしてあげたい。世界一になるまで応援を続けます」と健闘をねぎらった。

 8歳からテニスを始めた穂積選手は、市立なでしこ小、市立浜岳中を卒業。湘南工大付高に進学後、17歳でプロに転向した。16年にはリオデジャネイロ五輪に出場、昨年の全豪オープン女子ダブルスでも4強に進出している。 

全仏オープンテニス女子ダブルスに出場した穗積絵莉選手に声援を送る市民ら=平塚市撫子原の平塚市立なでしこ公民館

© 株式会社神奈川新聞社