JOGMEC、豪州で亜鉛・鉛の共同探鉱 権益最大で70%取得可能

 石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)は11日、豪州・北部準州カランビリニ地域において、亜鉛・鉛を対象とした新規の共同探鉱を開始したと発表した。

 豪州の探鉱会社マリンディ・メタルズ社と共同探鉱契約を締結した。2年間で計200万豪ドル(約1・7億円)の探鉱費用を負担することで同プロジェクトの51%の権益を取得できる。

 また、その後の1年間に計200万豪ドルの探鉱費用を負担することで19%の権益を追加取得(計70%)できる。6月1日付で豪州外国投資審査委員会(FIRB)の承認を得たため、同日から共同探鉱を開始した。

 カランビリニ地域は、北部準州北東部の都市ボロルーラの近郊に位置。対象となる探査鉱区は6カ所(総面積約265平方キロ)。同地域周辺にはマッカーサーリバー鉱山(亜鉛・鉛)が操業するなど多数の亜鉛・鉛鉱床が存在し、鉱物資源ポテンシャルが高いとみられている。また、インフラ状況などの投資環境も良好であることから経済的に開発可能な金属鉱床の発見が期待されている。

 すでにボーリング調査で亜鉛・鉛の鉱徴が把握されている地区では、より深部へのボーリング調査によって亜鉛・鉛鉱体の品位および規模の評価を進め、未探鉱地区では地化学探査、物理探査によって探鉱有望域を絞りこみ、その後のボーリング調査で亜鉛・鉛鉱化作用の有無を確認していく計画。新規の亜鉛・鉛鉱床(噴気堆積性)を発見し、資源供給源の多角化と資源セキュリティ確保による鉱物資源の安定供給につなげる考え。

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