連続失策から大敗のホークス工藤監督「しようと思っている選手はいない」

ソフトバンク・工藤監督【写真:藤浦一都】

2回に松田、明石の連続エラーから一挙に4失点

■巨人 8-2 ソフトバンク(12日・ヤフオクドーム)

 12日、ソフトバンクは本拠地ヤフオクドームでの巨人戦に2-8で大敗した。2回に先発の武田翔太が味方の連続エラーをきっかけに4失点。その後も失点を重ねると、打線もつながりを欠き、9安打しながらも2得点に終わった。

 大量失点のきっかけは松田宣浩のエラーだった。2回表、岡本和真の真正面の打球をファンブルして出塁させると、続く阿部慎之助の打球を今度は明石健志がお手玉。これは完全なヒットコースで、明石にも阿部にも気の毒なエラー判定だったが、ピンチが広がったことに変わりはない。

 その後、無死満塁から2死満塁までこぎつけたものの、小林誠司に走者一掃の二塁打。さらに坂本勇人にもタイムリーを許して一挙4失点。この回の自責点は0だが、武田は6回までに11安打を許し、3回以降にも4失点と精彩を欠いた。

 降板後、武田は「追い込んでからの決め球が甘く、低めに集められなかった」と球団を通じてコメントしたが、工藤公康監督は「もったいないといえばもったいないかな。2アウトまでいったからね。あの1球だったね」と、2回に小林に食らった一掃打を悔やんだ。「打たれたのは高いかなと思うけどカウントは稼げていたし、まっすぐはいってるなという風には見ていた」と、武田のボールには一定の評価を与えたものの、ここ4試合で勝ち星なしの3敗では、指揮官も頭を抱えるしかないのが現状だ。

 また、失点のきっかけを作ってしまった松田と明石については「ミスしようと思ってやっている選手はいない。そこを何とかピッチャーがカバーしてあげられたらよかったんだけど…一生懸命やった結果だから、あとは本人が練習するしかない」と厳しく責めることはなかった。最後は「切り替えて、また明日頑張りましょう」と言い残して、監督室へと歩みを進めた。

(細野能功 / Yoshinori Hosono)

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