ロシアワールドカップ初戦のコロンビア代表戦までに西野ジャパン初勝利が欲しい日本代表は、パラグアイ代表と対戦。先日のスイス代表戦からはスタメンを10人変更するテスト色は強いゲームだったが、勝利を目指しての90分となった。
日本は序盤からMF柴崎岳が積極的にボールを引き出してゲームメイクし、そこに香川や乾が絡んでいく。西野体制の初陣と比べれば攻撃もスムーズになってきているが、なかなか決定機を作ることができない。
0‐0の状況が続く中、ゲームを動かしたのはパラグアイだ。スローインからこぼれたボールをオスカル・ロメロが振り向きざまにボレーシュートを決めて先制。日本はまたしても先制を許してしまった。
しかしこの日はここから巻き返した。後半6分、縦パスを受けた香川がダイレクトで乾に落とし、乾がドリブルで持ち込んでミドルシュート。これが絶妙なコースに決まり、日本が同点に追いついた。
さらにその12分後、今度は右サイドから武藤が折り返したボールが中央の乾まで流れ、乾がダイレクトシュート。GKが触っていたものの、これが決まって日本が逆転に成功した。
そこからはパラグアイのペースが落ちたこともあり、終始日本のペースで試合が進む。後半32分には柴崎のフリーキックを相手が処理を誤りオウンゴールで3点目。勝利を確実なものとする。35分には香川にも決定機があったのだが、ゴール上へ大きく外してしまった。
このまま試合を終わらせたいところだったが、ここで一波乱。フリーキックのクリアボールを拾ったリチャル・オルティスが強烈なミドルシュートを決めて3-2。1点差に詰め寄られる。
嫌なムードも漂ったが、その直後に10番が見せる。高い位置で大迫がボールを奪うと、パスを受けた香川が華麗なドリブルで相手をかわして冷静なフィニッシュ。これが決まって4-2でゲームを終えた。
パラグアイのパフォーマンスも完璧には程遠いものだったが、ひとまず日本は勝利を収めてワールドカップ初戦を迎えることとなった。
[スタメン]
GK
東口順昭(ガンバ大阪)→中村航輔(45)
DF
遠藤航(浦和レッズ)→酒井宏樹(45)
植田直通(鹿島アントラーズ)
昌子源(鹿島アントラーズ)
酒井高徳(ハンブルガーSV)
MF
山口蛍(セレッソ大阪)
柴崎岳(ヘタフェ)
乾貴士(エイバル)→宇佐美貴史(79)
香川真司(ドルトムント)
FW
武藤嘉紀(マインツ)→大迫勇也(64)
岡崎慎司(レスター・シティ)→原口元気(74)
[スコア]
日本代表 4-2 パラグアイ代表
[得点者]
日本:乾(51、63)、OG(77)、香川(90)
パラグアイ:オスカル・ロメロ(32)、リチャル・オルティス(90)